研究課題/領域番号 |
23K26377
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補助金の研究課題番号 |
23H01684 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
河村 剛 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10548192)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2024年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 太陽光水分解 / 光触媒 / 表面プラズモン共鳴 / ナノ多孔構造 / 太陽光水素製造 / 光電気化学 / ナノ構造 / 液相合成 / 局在表面プラズモン共鳴 / 光電気化学反応 / 光電極 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽光水分解技術により、水素などの化学エネルギーを創出することができる。現在は、太陽光発電による余剰電力を利用した水の電気分解が、2030年頃の本格的な実用化に向けて世界中で広く検討されている。しかし、更なるコスト面での大幅な改善が必要とされている。そのため、太陽光エネルギーを化学エネルギーに直接変換できる、光触媒および光触媒電極を用いた水素製造技術が2030年以降の実用化に向けて研究されている。本研究では、ナノ構造複合材料の合成プロセスと、局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)の利用を組み合わせることで、次世代以降の水分解用光触媒、および光電極を創製する。
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研究実績の概要 |
太陽光による光電気化学的水分解・水素製造技術は、エネルギー・環境問題の解決に大きく寄与することができる。本研究では、多様なナノ複合構造を有する光触媒および光電極を作製し、その特性を評価した。 酸化チタンや酸化亜鉛、バナジン酸ビスマスのナノ構造膜をベースとした光電極を液相法で作製し、その表面をプラズモニックナノ粒子やカルコゲナイド量子ドットで修飾することで、その光電気化学特性の向上を試みた。ベース素材や修飾の有無で異なる特性が観測されたため、それぞれの光電極の構造解析や分光分析と電気化学特性を比較検討することで、更なる特性向上に向けた指針を得た。特に、プラズモニックナノ粒子とカルコゲナイド量子ドットを適切な量で共担持することで、シナジー効果を発現する可能性を考え、それが実証できたと思われるケースを見出した。今後、この複合材料系に関しては、より検討を深める計画である。 ハイエントロピー酸化物の固相合成および液相合成も実施し、その光触媒特性を評価した。50種類程の異なる組成系を試作し、その内の5種類ほどがハイエントロピー酸化物を形成している可能性が示された。さらにその内の2種類で、比較的高い光触媒性能が発現した。しかし、この材料は、精密な構造評価や特性評価が未だできていないため、真に有用な材料であるかを今後慎重に検討する必要がある。 材料作製のプロセス最適化のために、機械学習を取り入れることを計画しているため、その環境作りを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
酸化チタンと酸化亜鉛をベースとした光電極の作製は、計画以上に良い成果が早期に出ており、複数の学術論文を発表することができた。また、得られた結果に基づいた発展的な研究にも取り組んでおり、今後の更なる進展が期待できる。 一方で、バナジン酸ビスマスをベースとした光電極と、ハイエントロピー酸化物光触媒の開発では未だ期待した成果は得られておらず、今後も継続した研究が必要であると感じている。
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今後の研究の推進方策 |
基本的には、当初の計画通りに研究を進めるが、特に酸化チタンと酸化亜鉛をベースとする光電極では、より高性能な光電極の開発に注力するのに対して、バナジン酸ビスマス光電極とハイエントロピー酸化物光触媒では、反応メカニズムの解明など、より基礎的な部分に注力する。 材料作製プロセスの最適化を効率良く実施するために、機械学習(ベイズ最適化)を取り入れる。
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