研究課題
基盤研究(B)
電子機器の放熱性能を改善するために、樹脂に六方晶窒化ホウ素(BN)粒子を添加した高熱伝導樹脂の開発が急がれている。しかしながら、BNはグラファイトと同様の平面構造を有しているため、一般的に市販されているBN粒子は二次元の板状粒子であり、面内方向は高い熱伝導性を示すが、板厚方向は著しく低熱伝導である。そのため樹脂製造工程で板状BN粒子が配向し、樹脂の厚さ方向の熱伝導が十分に改善されないという問題があった。本研究では、二次元結晶構造を有するBNから、球状または積層柱状形状に三次元構造制御を可能にする合成技術を確立する。さらに、それらの三次元構造BNフィラーによる樹脂の等方的な高熱伝導化を目指す。