研究課題/領域番号 |
23K26420
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補助金の研究課題番号 |
23H01727 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
袴田 昌高 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (30462849)
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研究分担者 |
馬渕 守 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (00358061)
杉本 慶喜 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (70803922)
黄 新ショウ 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (80415679)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | 接合 / アルミニウム / 炭素繊維強化樹脂 / めっき / ステンレス鋼 |
研究開始時の研究の概要 |
室温・大気圧下でメッキを接着剤のように部材間に充てんし、複数の部材を一体化できる「メッキ接合」により、金属/炭素繊維強化樹脂 (CFRP) の異種材接合に挑戦する。これらの接合について、最適条件(接合面の機械的強度が最大となるメッキ条件・前処理条件)を見出し、表面の化学分析等も駆使して異種材の高強度接合原理を理解する。
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研究実績の概要 |
異種接合に先立ち、まず各種Al合金(A1050, A2024, A6061等)およびステンレス鋼 (SUS304) の陽極酸化を種々の条件で行い、同種板素材同士をめっき接合に供した。接合辺に垂直な方向への室温引張試験を行って接合強度を評価した結果、A1050は銅めっきにより、後者はニッケルめっきにより、陽極酸化が適切であれば母材で破断した。これは母材強度を上回る接合強度を達成できたことを意味する。一方、高強度Al合金であるA2024についてもある程度の接合強度を得ることができたものの、引張試験において母材破断(=取りうる最大接合強度)には至らなかった。A2024合金は陽極酸化時の酸化被膜生成挙動が他のAl合金と異なり、陽極酸化の最適条件が確立されておらず、まだ研究開発の余地が大きい。 一方、SUS304についてはフッ化アンモニウムを含むエチレングリコール浴、および発色処理の2種の陽極酸化処理を試した。前者については陽極酸化後に熱処理も行うなど種々試したものの、陽極酸化被膜が銅めっき浴中に溶解するなどが起こり、良好なめっき接合はできなかった。一方、発色処理によれば最低限の接合強度を有するめっき接合を実現できた。 別途、CFRPに対し種々の表面処理を行い、めっき接合を行った結果、過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムの水溶液を用いた高温エッチングにより樹脂を部分的に除去したのちに炭素繊維に対し陽極酸化を行い、さらに熱濃硫酸中でのスルホン化処理を行うと、銅めっきとの密着性が極めてよくなることを見出した。 上記と並行して、金属/CFRPの異種接合を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全ての実験が想定通りに進んだわけではないが、同種素材の接合において一定レベルの接合強度を達成しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の研究を推し進め、異種材料接合に挑戦する。
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