研究課題/領域番号 |
23K26478
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補助金の研究課題番号 |
23H01785 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
野々口 斐之 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 准教授 (50610656)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2026年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 光応答 / 赤外分光 / プラズモニクス / 熱電変換 / カーボンナノチューブ / 化学ドーピング |
研究開始時の研究の概要 |
赤外・テラヘルツ領域の光を利用した物質検査が実現されつつある。この背景のもと、これまでに単層カーボンナノチューブが高感度かつ広帯域の赤外センサとして機能することを見出している。本研究ではこれまでに培った構造制御、製膜、さらには応募者らが世界をリードするドーピング技術などを組み合わせ、CNTの直径、純度、モルフォロジーなどが与える物理化学的要素への影響を明らかにすることでセンサの超高感度化を実現するとともに、これまでデバイス実証に留まっていたプラズモニック熱電デバイスに学理を与えることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では一次元半導体の赤外プラズモン応答と熱電応答に基づき、室温駆動、高感度かつブロードバンドな赤外センサを開発することを目的としている。初年度である2023年度は半導体性カーボンナノチューブの高純度化ならびにその製膜技術の確立、その熱電変換特性の解明、テラヘルツ域を含む赤外吸収スペクトルの評価、光起電力の評価に取り組んだ。高純度化については従来用いられてきた高分子半導体ではなく、新規にセルロース誘導体を用いた半導体性カーボンナノチューブ分取技術を開発した。とくにヒドロキシ基を70%程度置換したアルキルセルロースを分散剤として用いたとき、高純度かつ高収率に半導体性カーボンナノチューブをドライな有機溶媒中に抽出できることを見出した。この分散液から調整されたカーボンナノチューブシートは化学ドーピング後、未精製のものとくらべて10倍以上、また従来法とくらべて約3倍の熱電電力因子を与えた。光センサの性能を示す雑音等価電力に電力因子項が含まれることから、この結果はセンサの高感度化を強く示唆する。また化学ドーピングにより中赤外~遠赤外にブロードな光吸収帯が生じることを確認した。これは先行研究に矛盾せず、一次元プラズモン共鳴によるものと考えられる。つづいて光熱電応答を検討し、十分に化学ドープした半導体性カーボンナノチューブシートでは未生成物と同程度のサーマルノイズ(抵抗値に依存)、および一桁上位の起電力を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の作業仮説を支持する光センサの高感度化が達成できており、計画通りに研究が進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
二年目はデバイス実装に必要な要素技術を検討する。とくに化学ドーピングのドープ量制御および位置精度、再現性の実証、従来大きな課題であったn型ドープ状態の安定化について、赤外光による起電力測定を中心に検討する。とくに最近報告されたパリレンコーティングによる封止技術を研究室内に確立する。
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