研究課題/領域番号 |
23K26508
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補助金の研究課題番号 |
23H01815 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28040:ナノバイオサイエンス関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
池田 将 岐阜大学, 工学部, 教授 (20432867)
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研究分担者 |
河村 奈緒子 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 助教 (80849711)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2025年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 自己組織化 / ナノ材料 / 超分子 / ナノファイバー / グリコペプチド / レクチン / 自己集合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、インフルエンザ・新型コロナウイルスなどの病原体を捕獲する超分子ナノファイバーへと組み上がるグリコペプチド型自己集合性分子の創製とその分子設計の確立である。我々は、本研究の推進によって病原体を無・弱毒化するナノバイオ材料の開発し、ナノバイオサイエンス領域の学術の発展に寄与することで人類の健康・長寿へ貢献することを目指している。
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研究実績の概要 |
本研究は、インフルエンザ・新型コロナウイルスなどの病原体を捕獲する超分子ナノファイバーへと組み上がるグリコペプチド型自己集合性分子の創製を目的とする。その分子設計としては、主にペプチドがナノスケールの構造特性 (ナノファイバーの直径や長さ) 特性を、糖が化学的な性質 (分子認識能や刺激応答機能)を、それぞれ担うモジュール型で柔軟な設計を指針として研究を推進する。 本研究では、以下の戦略1及び戦略2に基づき、病原体を捕獲できる超分子ファイバーを形成する人工グリコペプチド型自己集合性分子の分子設計を確立することを目指している。戦略1:糖を提示した超分子ナノファイバーの創製と糖の分子認識に基づいた病原体の捕獲、戦略2:糖の切断を駆動力に構築される超分子ナノファイバーによる病原体の捕獲 本年度、戦略1に関しては、ヒドロキシルアミノ基と糖の還元末端との反応 [e.g., M. L. Huang et al., J. Am. Chem. Soc., 2014, 136, 10565] を利用する分子設計に基づき、人工グリコペプチド型自己集合性分子の合成研究を実施した。構造の単純な単糖の導入により新規な人工グリコペプチドを合成した。その自己集合能を評価し、構築された超分子ナノファイバーに対してレクチンの分子認識が機能する知見と相関を得た。さらに、病原体の分子認識に関わる糖 (シアル酸含有糖鎖など) の導入を行い、それぞれの糖に対するレクチンの分子認識の選択性を評価した。 戦略2に関しては、チロシンを含んだ自己集合性の短鎖ペプチド分子の合成に着手している。過去の報告 [e.g., A. Lampel et al., Angew. Chem. Int. Ed., 2021, 60, 7564.] も参考に合成を進めた。超分子ナノファイバーを形成できる新たな短鎖ペプチド分子を見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記載しているように、計画している分子の合成は順調に進んでいる。さらに、合成が完了した分子の機能評価も進め、現在までに実施した実験結果から期待した性能を示す分子を見出すこともできている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、インフルエンザ・新型コロナウイルスなどの病原体を捕獲する超分子ナノファイバーへと組み上がるグリコペプチド型自己集合性分子の創製とその分子設計の確立を目的としている。超分子ナノファイバーとは、分子が集合することで得られる繊維状構造体であり、その構成要素となる自己集合性分子の設計によって、ナノスケールの構造特性 (直径や長さ) および化学的な性質 (分子認識能や刺激応答機能) が調整できる。本研究において、主にペプチドが前者の特性を、糖が後者をそれぞれ担うモジュール型で柔軟な設計を確立する。我々は、本研究の推進によって病原体を無・弱毒化するナノバイオ材料の開発し、ナノバイオサイエンス領域の学術の発展に寄与することで人類の健康・長寿へ貢献することを目指している。 これまでのところ、研究計画に支障はなく順調に進んでいる。今後、戦略1に関しては、得られたグリコペプチドの立体選択性や修飾できる糖の適用範囲を調べ、超分子ナノファイバーを形成することを実証し、ファイバーの直径や強度を調べる。それらの構造的特性、および糖の化学的性質や修飾密度=多価効果と、ウイルスや細菌の捕獲能力との相関を分子レベルで解明していく。戦略2に関しては、候補となるチロシンを含んだ自己集合性の短鎖ペプチド分子に、シアル酸を初めとした病原体の保有するグリコシダーゼの基質となる糖の導入を進める。
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