研究課題/領域番号 |
23K26541
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補助金の研究課題番号 |
23H01848 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
吉田 靖雄 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (10589790)
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研究分担者 |
島村 一利 金沢大学, 総合技術部(理工), 技術職員 (80869991)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2027年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2026年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / 超伝導 / 超低温 / 強磁場 / 走査型トンネル顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
強磁場中でも生き残るFFLO超伝導状態が指摘されているCeCoIn5の超低温・強磁場領域をSTMを用いて実空間観察することで超伝導ギャップの空 間変調を伴うFFLO状態の実証を目指す。そのために、世界でも例を見ない面内強磁場・超低温STMを完成させて、STM観測を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、面内強磁場・超低温走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて、FFLO超伝導の有力候補、重い電子系超伝導体CeCoIn5と原子層超伝導体の測定を行い、物性物理学における未解決問題の一つであるFFLO超伝導の直接観察を目標としている。本研究の応募段階では、共同研究者から提供されるCeCoIn5の結晶を劈開して超低温STMでの測定を行う予定にしていたが、劈開の歩留まりの悪さを考えると、研究室内で結晶を作成する必要があると考えた。より大型の単結晶を育成することで、超高真空中における劈開だけでなく、表面科学的な手法であるアルゴンスパッタ&アニールなどを用いて表面出しを行うこともできる。そこで、2023年度はCeCoIn5の単結晶育成を開始し、すでに大型の単結晶育成に成功している。また、Ndを20%ドープし、超伝導と反強磁性の共存が期待されるサンプルの作成も成功している。 また、室温部の真空チャンバーから、超低温の希釈冷凍機へのサンプルトランスファーを可能にする試料搬送機構と、試料アニール用のヒーティングステージの設計及び開発を行なった。ほぼ全ての設計は終了し、発注済みの部品の到着を待っている段階である。一部設計が完成していない部分に関しても近日中に終了し、発注を予定している。 懸案事項であった音に対するSTMの脆弱性は除振機構をSTMヘッド内部に仕込むことで軽減するためのテストを室温大気中で行った。テスト試料には室温大気中で測定がしやすいです、Au(111)/micaを大気中でアニールして清浄化し、ステップ構造を出して測定を行った。室温大気中でのテスト後には、超高真空・窒素温度でのテストを同じセットアップで行い、音への脆弱性の大幅な軽減が確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた防音室の設置は、予算の減額等で難しくなったが、その代わりにSTMヘッドに除振機構を導入したことで音への脆弱性を取り除くことができた。一方で、絶縁性の除振材料を導入したことで、試料が到達できる最低温度が上昇した可能性は考えられる。現在、希釈冷凍機のヘリウムガス循環配管にリークが見つかったために、より低温でのテストが完了していない。このような点から、概ね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
まずは希釈冷凍機の故障の問題を解決し、試料の最低温度を確かめる。もし、最低温度がFFLO相の観察に十分な超低温ではないと判断した場合には、より効率的に試料を冷やす方法を考案し、作成する。 また、制作したチャンバーと試料搬送および試料加熱機構を完成させる。試料加熱機構のテストに関しては、使い慣れたAu(111)/micaもしくはSi(111)の清浄化を行い、
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