研究課題/領域番号 |
23K26665
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補助金の研究課題番号 |
23H01972 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
秋根 茂久 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (30323265)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2026年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 分子カプセル / 光応答性 / ゲスト放出 / カルセランド / かご型金属錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
かご型構造の分子は、外部から隔離された内部空間における特異な機能の観点から、近年注目が集まっている。このような構造の分子を「分子やイオンを保存するための分子の容器」として活用するためには、必要になるまで確実に保存し、必要なときに取り出せるようなメカニズムの開発が必要である。本研究では、光照射によってかご型構造の開口部が開き、合成時に封入したゲストが放出されるような新規な分子システムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
カゴ型構造の分子は、外部から隔離された内部空間における特異な機能の観点から、近年注目が集まっている。このような構造の分子を「分子やイオンを保存するための分子の容器」として活用するためには、必要になるまで確実に保存し、必要な時に取り出せるようなメカニズムの開発が必要である。本研究では、光反応によりカゴ型構造の開口部が開き、合成時に封入したゲストが放出されるような新規な分子システムの開発を目指す。 本研究で用いるカゴ型配位子は、1,3,5-トリブロモベンゼンから誘導されるトリス(サリチルアルデヒド)誘導体とフェニレンジアミン誘導体の縮合反応により合成した。この分子に酢酸コバルト(II)を架橋配位子共存下で反応させ、空気酸化を行うことで、開口部が閉じたカゴ型金属錯体を合成した。得られたカゴ型分子の構造については、各種NMRスペクトルおよびX線結晶構造解析により行った。ゲスト認識能および保持能力は、金属イオン共存下および非共存下でのゲストの出入りをNMRスペクトルの時間変化を追跡することにより評価した。このホスト分子は、セシウムイオンやルビジウムイオンなど、イオン半径の大きなアルカリ金属イオンを取り込むことができるが、その取り込みは非常に遅く、数時間から数日かけて平衡に達する速度であることが明らかとなった。また、ゲスト包接体を単離して溶解させ、NMRスペクトルの時間変化を追跡することで、そのゲストの保持能力について明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初目的としていたカゴ型金属錯体を合成でき、そのゲストの取り込み能力や保持能力について明らかにすることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
得られたゲスト包接体のゲスト保持能力が、光照射下でどのように変化するかについて評価を行うとともに、より大きなサイズのゲストを包接できるカゴ型分子の合成についても進める。
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