研究課題
基盤研究(B)
本研究では,数10ピコ秒の周期で高速に振動する金のナノ構造体を用いて,物質が金表面に吸着した際に振動数が変調される現象を利用して,新しいアフィニティーセンサーを構築する。金属ナノ構造体のコヒーレント音響フォノン計測に関する研究では,物質の弾性率(ヤング率)や熱伝導性など,結晶の物理的性質を議論することに留まっている。それは,構造のサイズや形状により見かけ上の音響フォノンシグナルが変化するため,定量的な解釈が困難であるためである。一方,本研究では金ナノ構造のサイズや形状を厳密に制御することができるため,物質が金表面に吸着した際に音響フォノンシグナルが変調される機構を系統的に明らかにする。