研究課題
基盤研究(B)
ナノサイズ巨大分子の合成構造化学は、近年内外で注目されるようになってきた先端化学の1分野である。例えば、柔軟大環状化合物(ビシクロアルカンやパドランなど)には、同じトポロジー構造間の変換、つまり同相変換が理論上可能であり、この特異な構造化学の機能利用が期待されている。そこで本研究では、まず大規模かつ柔軟な多環化合物(ビシクロアルカンやパドランなど)の簡便合成法を確立する。続いて、単結晶構造解析や2次元NMRを活用した構造決定法を確立し、温度に依存した構造に及ぼす環サイズ効果や置換基効果を明らかにする。さらに、溶液中の分子運動をNMRにより解析し、そのトポロジー構造化学の基礎を解明する。