研究課題/領域番号 |
23K26778
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補助金の研究課題番号 |
23H02085 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
王子田 彰夫 九州大学, 薬学研究院, 教授 (10343328)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | タンパク質 / 細胞内有機化学 / in vivo有機化学 / フラグメントライブラリー / コバレントドラッグ |
研究開始時の研究の概要 |
小分子によるタンパク質の特異的修飾は、幅広いライフサイエンス研究における重要な基盤技術である。しかしながら、細胞や生物個体内において標的選択的なタンパク質のラベル化を達成する事は現状において容易ではない。本研究では、ケミカルバイオロジーやケミカルプロテオミクス解析などの様々な手法を駆使することで、細胞内や生体内にある標的タンパク質の特異的ラベル化を達成できる反応化学の開発と創薬応用を目指す。
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研究実績の概要 |
タンパク質のリジンと反応するCNS基の反応性について複数の条件下での検討を行った結果、CNSが弱酸性条件下でプロトン化されることで活性化をうける結果を得ることができた。CNS基を持つリンガド分子の新たな標的としてHsp90以外にキナーゼ触媒部位に存在するリジン残基を標的として共有結合を形成する新たな知見を得ることができた。フェロトーシス関連のGPX4タンパク質に対するCNSコバレントリガンドの開発についても検討を行ったが、結合部位周辺のリジンと共有結合を形成する明確な証拠が得られていない段階にある。 CFAライブラリーの代謝フェノタイプスクリーニングから得たタンパク質Xに対するコバレントリガンドについては構造活性相関に基づく構造展開を進め、最終的に初期のヒット化合物よりも10倍程度の強い活性を有する新規化合物を得ることに成功した。本化合物については、さらにタンパク質Xとの共結晶X線構造解析により、共有結合形成モードを明らかにする検討を進めている段階にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で展開する新たな反応基を有するコバレントリガンドの開発について複数のタンパク質を対象としてデータが得られ、成果発表に向かって順調に研究が展開されている。
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今後の研究の推進方策 |
タンパク質のリジンと反応するCNS基については、特定のタンパク質を標的としたコバレントリガンド開発への応用のみでなく、CNS基を有するフラグメントライブラリーを構築してフェノタイプスクリーニング応用へと研究展開する。 タンパク質Xに対するコバレントリガンドについては、さらに構造展開を進め、知財取得を進めるとともにマウスin vivo試験等を実施して創薬展開を実施する予定である。
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