研究課題/領域番号 |
23K26787
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補助金の研究課題番号 |
23H02094 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
新間 秀一 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30515896)
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研究分担者 |
古屋敷 智之 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20362478)
永井 裕崇 神戸大学, 医学研究科, 助教 (30814587)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2024年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2023年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 質量分析イメージング / 酵素活性 / グルタミン酸脱炭酸酵素 / チロシン水酸化酵素 / ストレスモデルマウス / 社会的敗北ストレスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
多くの生体内現象は非常にダイナミックであり,その現象を司る酵素反応が「どこで・どれくらい」進行するかを知ること,すなわち生体内酵素反応の空間分布を把握することは生命現象の理解の上で非常に重要である.本研究は,質量分析イメージングを用いた酵素反応可視化手法を社会的敗北ストレスモデルマウスに適用し,神経伝達物質産生酵素,特にグルタミン酸脱炭酸酵素ならびにチロシン水酸化酵素の活性分布を可視化する.
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研究実績の概要 |
2023年度はグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)反応ならびにチロシン水酸化酵素(TH)反応可視化のための反応条件検討を行った。GAD反応については、反応時間、反応pH、基質濃度、補酵素濃度を最適化することで高感度でグルタミン酸が脱炭酸して生成されたγアミノ酪酸(GABA)が得られることがわかった。in vitroでの検討条件をマウス脳切片に適用することにより反応分布の可視化に成功した。その結果、視床下部と考えられる部位で反応が活性化していることがわかった。これらの結果をもとに、GAD反応可視化については、神戸大学で作成された社会的敗北ストレスモデルマウスとワイルドタイプマウスでの分布比較を行っているところである。 一方、THについては1段階の反応で得られると考えていたL-dopa由来ピークを検出することが困難であり、代わりに2段階の反応で得られるドーパミン由来ピークが得られることがわかった。これを回避するためにL-dopaからドーパミンへの反応を阻害する阻害剤の検討を行ったが、現状では最適な阻害剤は見つかっていない。反応条件を変更することでL-dopa由来ピークを検出できないかどうか現在も引き続き検討を行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)反応の可視化についてはin vitroでの条件検討が完了し、実際に最適化された条件をマウス脳組織の分析に適用することで分布が可視化できることがわかった。一方、チロシン水酸化酵素(TH)については反応生成物であるL-dopaの検出が困難であり、代わりにドーパミン由来シグナルが得られることがわかった。これは、THの反応からさらに反応が進んでいることを示しており、TH特異的な反応を検出することが困難であることを意味している。阻害剤などの使用を検討しているが、現在のところ最適な阻害剤は見つかっていない。本年度は、GAD反応の可視化を進めるとともにTHについてはL-dopaを検出できる方法の検証を引き続き行い、もし最適条件が見つからない場合はドーパミンを検出することで、カテコールアミン生合成経路の可視化を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)反応の可視化については、社会的敗北ストレスモデルマウスとワイルドタイプマウスの間で酵素反応を可視化し、比較を行う予定である。またそれと共に、すでに開発した画像高精細化フィルターについても適用し、高解像度化が達成されているか検討する。チロシン水酸化酵素(TH)については引き続きL-dopaの検出方法について検討を行うが、早い段階で可視化達成可能かどうかを見極め、困難であることが分かり次第、L-dopaの代わりとしてドーパミンの可視化を行う。すなわち、ドーパミンを検出することで、カテコールアミン生合成経路の可視化という方針に切り替える予定である。
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