研究課題
基盤研究(B)
フザリウム属糸状菌が、水酸化脂肪酸などの酸化型遊離脂肪酸(酸化型FFA)を菌体内に著量蓄積することを見出した。これまで酸化型FFAは、有用であることから大量生産が求められる中、微生物に毒性を示すため発酵生産は困難とされてきた。本菌は、それらの毒性を回避するための未知な脂質蓄積機構を有すると言える。本菌における酸化型FFA蓄積機構が蛍光観察法や顕微ラマン分光法により解明されれば、脂質生化学の新たな知見として多様な油糧微生物の育種に応用されることが期待される。さらにこれまで発酵による大量生産が困難であった機能性酸化型FFA生産プラットフォームの開発も試みる。