研究課題/領域番号 |
23K26882
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補助金の研究課題番号 |
23H02189 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 公益財団法人岩手生物工学研究センター |
研究代表者 |
阿部 陽 公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 研究部長 (80503606)
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研究分担者 |
堺 俊之 京都大学, 農学研究科, 助教 (50911682)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | ゲノミック予測 / デザイン育種 / エピスタシス / イネ / QTL |
研究開始時の研究の概要 |
独自にイネで確立したNested Association Mapping (NAM) 集団を用いた高精度なGenomic prediction (GP)モデルを構築し、そのGPモデルからデザインされる「理想のゲノム」を目標とするゲノミックデザイン育種基盤を確立する。この目的のため、線形モデルや勾配ブースティング法などブラックボックスのないGPモデルを構築し、遺伝子間相互作用も考慮したモデル構築によって高精度な形質予測を実証する。並行して、多収を目的とした複数品種のゲノムが混ざり合った理想のゲノム個体をGPモデルから実際に作出し、ゲノミックデザイン多収品種プロトタイプを検証する。
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研究実績の概要 |
Genomic Prediction(GP)モデルによって、導入する親品種は2品種まで、かつHaplotype blockを大きくしてシンプルなゲノム構成で、一穂籾数、穂数および籾サイズの3形質が揃って最大となるゲノム構成を求めた。その結果、aus品種「Kasalath」とaus品種「Badari Dhan」のゲノム断片が「ひとめぼれ」ゲノム背景にミックスされたゲノム、およびindica品種「タカナリ」とaus品種「Badari Dhan」のゲノム断片が「ひとめぼれ」ゲノム背景にミックスされたゲノムの2種類がデザインされた。このゲノム構成を構築するためRIL同士の交配を実施し、それぞれF2世代1500個体を取得し、genotypingを行い、目的とするゲノム構成の個体を選抜した。次年度以降、これら選抜系統を圃場で栽培し、GPモデルの検証を行う。また、aus、indica、tropical japonicaおよびtemperate japonicaの4つのecotypeのゲノムが「ひとめぼれ」にシャッフルされたRILs700系統の作出を進めた。この700系統について、先進ゲノム支援の支援により全ゲノムシーケンスを実施した。今後、4つのecotypeのゲノムがシャッフルされたRILsで観察されるhybrid vigorのような超越分離が、構築したGPモデルで数万SNPsの効果として表すことができるのか確認を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね計画どおりに進捗している。先進ゲノム支援により700RILsのゲノムシーケンスを実施できたことは大きな進展である。
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今後の研究の推進方策 |
選抜した系統の形質調査を実施し、GPモデルによる予測値の精度を検証する。また、既知主要QTL以外のゲノム領域で、形質予測において重要と判断される領域について、原因遺伝子の同定を進める。エピスタシスを考慮したモデルの構築も進める。
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