研究課題/領域番号 |
23K26894
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補助金の研究課題番号 |
23H02201 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
黒倉 健 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10650898)
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研究分担者 |
磯部 祥子 公益財団法人かずさDNA研究所, 先端研究開発部, 室長 (20343973)
濱野 恵 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 上級研究員 (20701105)
本城 正憲 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 上級研究員 (40401195)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2025年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2024年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2023年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | イチゴ / 季性 / 四季成り性 / eGWAS / GWAS / 形質調査 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のイチゴ品種開発では端境期の生産も可能にする四季成り性の付与が求められているが,異質8倍体である栽培種では四季成り性原因遺伝子の座上する染色体が野生種と異なり,また主要な花成遺伝子の変異が原因ではないため原因遺伝子は明らかになっていない.そこで本研究では,四季成り性分離集団および季性が判明している既存品種の多型情報と遺伝子発現量の情報を用いたeGWASを通じて四季成り性原因変異の特定と,花成制御経路(モデル)の解明を目指す.
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研究実績の概要 |
育成系譜に基づいた検討により解析に用いる四季成り性分離集団の交配親を決定し,分離集団の種子を得た.得られた種子の量に限りがあるため,分離集団の解析に先立ち市販の種子繁殖性品種を用いた形態観察に基づき茎頂の遺伝子発現解析に用いる最適なサンプリング時期を決定した.また,サンプリングにより茎頂のみを除去した個体を維持し,伸長した腋芽もしくはランナー個体を使って元の植物体と同様に花成を評価できることを確認した. 四季成り性を示すことが判明している品種・系統および分離集団の交配親を含む50品種を収集し,これらについてショートリードによるゲノム配列取得を行った. 四季成り性原因変異はF. iinumae由来と推定される染色体上に存在することから,F. iinumaeの花成過程における遺伝子発現解析を実施し,近縁種(F. vesca)のホモログの存在の確認と,それらの発現変動を解析した.この結果F. iinumaeにおいても花成関連の遺伝子は環境条件に対しF. vescaと同様の発現変動を示すことが明らかとなった.しかし,これらのホモログが存在する染色体は栽培種において四季成り性原因変異が存在する染色体とは異なることから,詳細を明らかにするため網羅的遺伝子発現解析を企図したが,公共データベースに登録されている既存のF. iinumaeは参照ゲノムとして不十分であると判断したことから,より精度の高い解析を行うため,参照ゲノムを新規に取得した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
分離集団を得たが種子の発芽率が思わしくなく,形質評価と茎頂のサンプリングが計画に対し遅延しているため「やや遅れている」と判断した.
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今後の研究の推進方策 |
分離集団の解析は植物工場を用いて引き続き行い,サンプリングと形質評価をシーズン中2回行うことで計画を遂行する.前年度得られたショートリードデータおよび既存の一季成り品種のデータを基に塩基多型を取得し,GAWSによって分離集団中で確認すべき領域と多型を特定する. F. iinumaeについて新規参照ゲノムを完成し,花芽形成過程における網羅的遺伝子発現解析を行う.
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