研究課題/領域番号 |
23K26922
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補助金の研究課題番号 |
23H02229 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
陰山 大輔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, グループ長補佐 (60401212)
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研究分担者 |
小長谷 達郎 奈良教育大学, 理科教育講座, 准教授 (80837790)
宮田 真衣 福井大学, 学術研究院工学系部門, 助教 (70946681)
新井 大 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, JSPS 特別研究員 (00912255)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2025年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2024年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | Wolbachia / ボルバキア / キタキチョウ / 生殖操作 / 染色体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、細胞内共生細菌ボルバキアが、宿主昆虫キタキチョウの性染色体の伝達や機能に与える影響について、分子レベルでの解明を目指す。本研究の遂行により、細胞内共生細菌が真核生物の生殖システムに対して、どこまで深く作用しているのかについての具体的な新知見が得られるとともに、昆虫の性決定に対する包括的理解が期待できる。また、本研究によって得られる知見は、利己的遺伝因子による宿主操作の新規メカニズムを提示するのみならず、ボルバキアによる生殖制御機構を利用した害虫管理技術の創出にもつながると期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究課題「細胞内共生細菌ボルバキアによる宿主操作の新規メカニズム」の推進に当たって、まず研究対象となる昆虫であるキタキチョウ(Eurema mandarina)のゲノムデータを整備する必要があった。計画通り、種子島由来の3種類のキタキチョウ(性染色体の構成がZZ型、WZ型、Z0型のもの)から高分子ゲノムDNAを抽出し、ロングリードシークエンスを行った。現在、Z染色体上の分子マーカーを複数作成し、ボルバキアによってZ染色体上の部位によって本数の違いが生じているのかどうかを検出するためのスクリーニング系の構築を進めている。また、ボルバキアによるZ染色分解が培養細胞を用いることによって再現できるのかどうかを明らかにするため、キタキチョウに由来する培養細胞であるWZ細胞(NARO-Em91)およびZZ細胞(NARO-Em92)に、ボルバキアを人工感染させ、感染量が高まった状態において、サンプリングを進めているところである。さらには、ボルバキアがキタキチョウに対して持っているメス化能力(性転換能:doublesex, masculinizer, znf-2などの性決定に関連する遺伝子のスプライシングパターンをオス型からメス型に変化させる能力)を同じチョウ目昆虫であるアズキノメイガ(Ostrinia scapulalis)のオスに由来する培養細胞に人工感染させることによって明確に、しかも容易に検出できることを見出した。この内容については、すでに学術誌に論文を投稿し、現在リバイス中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りキタキチョウのゲノム解析を進めることができ、次のステップに進めている。さらにアズキノメイガ細胞を用いて明瞭にボルバキアが持つ性転換能が検出できることが分かり、今度の研究に有用なツールが整備できた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、キタキチョウのゲノムデータを利用したZ染色体削減の検証と培養細胞を利用した当該現象再現、およびそのためのサンプリングに注力し、DNAメチル化の検証については、余力があれば進めるが、困難な場合は3年目に行うことにする。また新知見が得られた場合は、できるだけ早期に論文として発表する。
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