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堅果の豊凶で変わる野ネズミの生活史:個体数変動の新たな機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K26958
補助金の研究課題番号 23H02265 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分40010:森林科学関連
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

島田 卓哉  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (10353723)

研究分担者 中下 留美子  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (00457839)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2026年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
キーワード野ネズミ / 堅果 / 豊凶 / 成長解析 / 早熟化 / アカネズミ / 食性 / 成長曲線 / 安定同位体比 / 堅果豊凶
研究開始時の研究の概要

本研究では,堅果豊作によって生じるアカネズミの成長パターン変異をもたらすメカニズムを解明し,その個体数変動への影響を解明する.そのため,巣立ち期のアカネズミおよび雌成体を対象として,野外捕獲調査,窒素炭素安定同位体比分析による食性解析,そして血液学的指標と形態計測にもとづく栄養状態評価を行う.その結果を豊作年と凶作年で比較し,堅果の豊凶が巣立ち期の餌条件および栄養状態に与える影響を評価し,アカネズミの成長パターンの違いをもたらすメカニズムを解明する.

研究実績の概要

【目的】 研究代表者らは長期野外調査に基づき,前年堅果生産量に対応して,春生まれのアカネズミの成長パターンが変化することを発見した(豊作翌年に小型化).成長パターン変異は,生活史形質間のトレードオフを通じて個体群動態へ影響すると予測される.成長パターン変異をもたらすメカニズムを解明するために,安定同位体比分析を用いてアカネズミにとっての春の餌環境の評価を行った.
【方法】調査は岩手大学滝沢演習林のコナラ二次林で行った.春の成長期にアカネズミを捕獲し,採血用ランセットを用いて顎後静脈から血液を採取し,安定同位体比分析に供した.また,餌の候補となる植物及び地表性無脊椎動物の採集も行い,同様に安定同位体比分析を行った.
【結果】2022年から2024年の4月から6月にかけて,のべ209頭のアカネズミから分析用の血液を得た.安定同位体比分析の結果,性差および齢差(成体と亜成体の違い)は認められなかった.他方,明瞭な季節変化が認められ,どの年でも4月から6月にかけて窒素安定同位体比が増加する傾向があった.また,不作翌年は豊作翌年に比べ,炭素安定同位体比が低くなることが判明した.これは,不作翌年には餌となるコナラ堅果が枯渇することが原因であると考えられた.この結果は,春のアカネズミの食性が前年堅果の豊凶によって影響されることを示しており,春生まれのアカネズミの成長パターン変異をもたらすメカニズムを解明し,個体群動態への影響を評価する上で基盤となる成果である.

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は概ね計画通りに進展している。予定通り調査を実施しており、岩手大学滝沢演習林においては個体群動態解析のための捕獲調査を継続的に行い、必要なデータを蓄積している。また、新たに計画した野ネズミの血液採取および安定同位体比分析についても、共同研究者の協力のもと順調に進められている。なお、コナラ堅果の不作が2年続いたため、豊作翌年のデータは十分に取得できていなかったが、次年度には取得可能と見込んでおり、課題達成に支障はないと考えている。

今後の研究の推進方策

当初の計画に従い、引き続き調査および分析を着実に実施していく予定である。特に、これまでデータが不足していた堅果豊作の翌年における個体群動態や血液サンプル等の重要な情報については、次年度に採取できる見込みである。また、得られた成果の公表に向けた準備も進めており、今後は論文執筆や学会発表等を通じて、研究成果の発信にも取り組んでいく。

報告書

(2件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Wild boar population fluctuations in a subtropical forest: the crucial role of mast seeding in Ryukyu Islands, Japan2024

    • 著者名/発表者名
      Shimada Takuya、Iijima Hayato、Kotaka Nobuhiko
    • 雑誌名

      European Journal of Wildlife Research

      巻: 70 号: 3 ページ: 41-41

    • DOI

      10.1007/s10344-024-01797-0

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ドングリを巡る野ネズミの生態学-階層を越えた理解2024

    • 著者名/発表者名
      島田卓哉
    • 雑誌名

      哺乳類科学

      巻: 64 ページ: 109-117

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] Effects of acorn masting on individual growth and sexual maturity of the Japanese wood mouse2023

    • 著者名/発表者名
      T. Shimada, H. Ito, T. Saitoh (Hokkaido Univ.), H. Iijima
    • 学会等名
      13th International Mammalogical Congress
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] リュウキュウイノシシの繁殖スケジュールと個体数変動-スダジイ堅果豊作の影響2023

    • 著者名/発表者名
      島田卓哉,飯島勇人,小高信彦
    • 学会等名
      2023日本哺乳類学会大
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [備考] リュウキュウイノシシの個体数、スダジイ堅果豊作後に増加傾向

    • URL

      https://www.ffpri.affrc.go.jp/research/saizensen/2024/20240709.html

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-18   更新日: 2025-12-26  

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