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マボヤ被嚢軟化症におけるマボヤ免疫系と病原鞭毛虫Azumiobodo hoyamushiの攻防

研究課題

研究課題/領域番号 23K27003
補助金の研究課題番号 23H02310 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分40040:水圏生命科学関連
研究機関三重大学

研究代表者

北村 真一  三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (40448379)

研究分担者 広瀬 裕一  琉球大学, 理学部, 教授 (30241772)
柳田 哲矢  山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (40431837)
大林 由美子  愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 講師 (60380284)
澤山 英太郎  日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (70846071)
仲山 慶  愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 講師 (80380286)
平山 真  広島大学, 統合生命科学研究科(生), 講師 (40535465)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2025年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2023年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
キーワードマボヤ / 被嚢軟化症 / レクチン / 免疫 / Azumiobodo hoyamushi / 鞭毛虫
研究開始時の研究の概要

病原鞭毛虫Azumiobodo hoyamushi(ホヤムシ)によるマボヤ被嚢軟化症は、同養殖に甚大な被害を与えている。本課題では、マボヤの免疫系とホヤムシの病原性因子の両側から、本症の発症メカニズムを解明することを目的とする。具体的には、宿主側からの研究として、生化学的アプローチによって、ホヤムシの凝集・殺虫に関わる液性因子を特定する。さらに、分子生物学的手法を駆使して、マボヤのホヤムシ排除に関わる免疫関連遺伝子を探索する。一方、ホヤムシ側からの研究として、細胞外プロテアーゼに注目しながら、宿主免疫系からの回避などに関わる病原性因子を探索する。

研究実績の概要

病原鞭毛虫Azumiobodo hoyamushi(ホヤムシ)によるマボヤ被嚢軟化症は、同養殖に甚大な被害を与えている。本課題では「被嚢軟化症の発症メカニズムの解明」を目的とし、「マボヤの細胞性・液性免疫」と「ホヤムシの病原性因子」を分子・細胞レベルで明らかにする。
研究年度1年目である令和5年度は、ホヤムシを凝集させる因子として、レクチンの探索を行った。ホヤムシは、植物由来レクチンである小麦胚芽凝集素および大豆レクチンで凝集し、コンカナバリンAでは弱い凝集が認められた。これらの阻害糖であるD-Mannose、GlcNAc、GalNAcを血漿に加えるとGlcNAcとGalNAcはホヤムシの凝集を阻害、D-Mannoseでは不完全な凝集阻害が確認された。これらのことから、ホヤムシを凝集させるのはGlcNAcおよびGalNAc結合性のレクチンであることが示唆された。そこで、アフィニティークロマトグラフィーでレクチンの分離を試みた結果、血漿からGlcNAcアガロースカラムでホヤムシを凝集させるレクチンの単離に成功した。
また、耐病性ホヤの作出の一環として、日本近海および韓国に生息するマボヤの遺伝的集団構造の解析を試みた。STRUCTURE解析からデルタKやlnP(K)を求めたところ、最適な集団数は3と推定され、宮城県鮫浦、韓国浦項、陸奥湾で同一の集団を構成することが明らかにされた。
さらに、強毒ホヤムシ、弱毒ホヤムシ、分離直後のホヤムシのRNAseqの解析を行い、培養ホヤムシと分離直後のホヤムシで発現している遺伝子が大きくことなることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究年度1年目に予定した項目のうち、レクチンの単離、マボヤの集団遺伝学的解析、強毒株および弱毒株のホヤムシの遺伝子発現解析について、ほぼ予定通り達成した。耐病性マボヤを作出するための感染実験は遅れがみられるが、レクチンの単離が予想以上に進展したので、全体としては予定通りの進捗と判断した。

今後の研究の推進方策

研究年度2年目は、単離したホヤムシを凝集するレクチンの組換えレクチンを作製し、糖結合性解析、安定性解析、レセプター解析、立体構造解析を行い、その性状を解明する。また、ホヤムシの遺伝子発現解析を進め、病原性因子と思われるプロテアーゼを絞り込んでいく。さらに、耐病性ホヤの作出のために、感染実験を行い、感染耐過ホヤの遺伝学的特徴を解明する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] ゲノムワイドSNPとmtDNAによるマボヤの集団遺伝構造解析2024

    • 著者名/発表者名
      横山有人・Kim Sanghee・北村真一・熊野岳・澤山英太郎
    • 学会等名
      令和6年度日本水産学会春季大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ホヤムシに対するマボヤの自然免疫2023

    • 著者名/発表者名
      清水のどか・柳田哲矢・北村真一
    • 学会等名
      第6回ホヤ研究会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] マボヤ被嚢におけるクチクラ再生と被嚢軟化症2023

    • 著者名/発表者名
      広瀬裕一・仲山慶・大林由美子・宗近玲於・北村真一
    • 学会等名
      第6回ホヤ研究会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ホヤのいろいろ(動かないけど動物だよ)2023

    • 著者名/発表者名
      広瀬裕一・泉水奏
    • 学会等名
      日本動物学会第94回大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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