研究課題/領域番号 |
23K27047
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補助金の研究課題番号 |
23H02354 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
今井 亮三 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, エグゼクティブリサーチャー (90291913)
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研究分担者 |
佐々木 健太郎 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (40399423)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2023年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | オオムギ / コムギ / 低温ショック / ストレス耐性 / RNAシャペロン / 低温ショックタンパク質 / 進化 / 共生 / 低温耐性 / 植物ー微生物相互作用 / RNA結合タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子の水平伝播は,細菌間では高頻度に見いだされるが,高等生物における事例は極めて少ない,植物においても,寄生植物への宿主遺伝子の水平伝播など数例のみが知られる.応募者は麦類ゲノム中に細菌由来と考えられる低温ショックタンパク質遺伝子を見出した.その機能が生物間相互作用等に関与すると推定し,その仮説の検証を行う.遺伝子の水平伝播は,ホヤにおけるセルロース生合成能の獲得に見られるように,新たな生理機能を宿主にもたらすことが知られている.本研究により水平伝播による機能獲得の新たな一面が明らかにされると期待される.
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研究実績の概要 |
1) RNAシャペロン機能の証明 HvCSD1-3に,細菌CSPとしての機能があることを証明する.大腸菌の CSP四重変異株BX04(cspA, cspB, cspE, cspG)は10℃で生育できないが,いずれかのCsp遺伝子の発現により相捕される.そこでBX04株に,HvCSD1-3の各遺伝子を導入して,相補性によりCSPとしての機能を検討した。HvCSD1-3遺伝子を導入したBX04株は15℃での生育不全を部分的に回復することが示された。しかし大腸菌由来のCspAに比べるとその機能回復は弱いため、RNAシャペロンとしての活性は弱いものと考えられた。 2) HvCSD1-3の発現解析 オオムギ品種「スノーファイバー」ゲノムにはCSD1及び CSD3が検出される。そこでこれらの遺伝子の発現を低温ストレス環境下で調べた。RT-PCR及びリアルタイムPCRを用いて検討したところ、両遺伝子とも24時間までの低温ストレスにより誘導されることがわかった。低温耐性獲得に関連した機能を有することが推定された。 3) HvCSD1-3の機能破壊・過剰発現株の作出 HvCSD1-3の機能を解明するため,オオムギ品種「ファイバースノー」,「ニシノホシ」を材料に、HvCSD遺伝子変異体作出を行った。各遺伝子を切断するように設計されたゲノム編集酵素(CRISPR/Cas9 RNP)を茎頂組織にiPB法を用いて導入した。変異体の解析は導入当代で行い、これまでに2株の変異個体を獲得している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
RNAシャペロン機能の証明については、弱いながらもRNAシャペロン活性を持つことを示すことができた。 HvCSD1-3の発現解析については、低温に関しては誘導性を確認することができた。他のストレスについては順次行っていく予定である。HvCSD1-3の機能破壊・過剰発現株の作出については、ゲノム編集を使った変異体の作出が順調に進行している。一方、麦類CSD遺伝子の普遍性の検討についてはまだ着手できていないため、次年度での検討事項とした。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は現在進行中の研究をスピードアップして進める。また、新たに病害耐性や共生機構との関わりを解明していく。
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