研究課題/領域番号 |
23K27098
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補助金の研究課題番号 |
23H02405 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
永井 裕司 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究センター, 主任研究員 (20415409)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2026年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 化学遺伝学 / PET / 霊長類モデル / DREADD / PSAM |
研究開始時の研究の概要 |
精神・神経疾患で見られる一部の症候は大脳基底核回路の障害により引き起こされることが知られ、薬理学的な局所神経活動操作により一時的に症候を呈する霊長類モデルが報告されている。しかし再現性が低いため、定量的な治療効果判定が難しく創薬・治療法開発に生かされていない。そこで本研究では人工受容体を導入した神経細胞群を一定時間繰り返し操作できる化学遺伝学技術を利用した大脳基底核回路操作によって一過性かつ再現性の高い症候発現霊長類モデルの作出技術の確立を目指す。その成果は、モデルを利用した精度の高い回路病態解析や創薬・治療法開発に加え、様々な精神・神経疾患霊長類モデルの開発など広い展開が期待できる。
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研究実績の概要 |
化学遺伝学技術を利用してトゥレット症候群の症候(音声チックと運動チック)を一過性に再現性高く発現する霊長類モデルの開発を目指す本研究において、本年度は同一個体で2つのチック症候を誘発するための化学遺伝学操作の多重化に向け、1頭のマカクザル脳内に2種類の人工受容体(DREADDおよびPSAM)を導入し、その発現および神経活動操作についてPETを用いたインビボイメージングで評価した。その結果、いずれの人工受容体もPETにより発現を確認でき、また[F-18]FDGを用いたPET測定によって作動薬の用量依存的に[F-18]FDGの取り込みが増加し、神経活動操作もイメージングできることが示された。これにより同一個体で異なる2つの人工受容体の導入およびそれによる神経活動操作が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた通り、2種類の人工受容体を1頭のサルに導入し、いずれの受容体も作動薬用量依存的に活動操作ができたことから、化学遺伝学操作の多重化の第一歩を踏み出すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
PETによる人工受容体の発現確認および神経活動操作のイメージングに成功したため、次は作動薬の用量設定を行う。特にPSAMについては複数の作動薬候補があり、サル脳活動操作に最適な作動薬を選定し、DREADD作動薬であるDCZと同程度の活動操作ができるような至適用量を設定していく。
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