研究課題/領域番号 |
23K27144
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補助金の研究課題番号 |
23H02451 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岩楯 好昭 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40298170)
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研究分担者 |
櫻井 建成 武蔵野大学, 工学部, 教授 (60353322)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2026年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 細胞集団運動 / 細胞遊走 |
研究開始時の研究の概要 |
“傷”は周辺の上皮細胞集団が傷口に移動、拡大し修復される。ヒトでは少数のリーダー細胞が各々独立に後続のフォロワ細胞を牽引するため 、集団は無秩序に拡大する。一方、ヒトより修復が50倍速い魚の上皮ケラトサイト集団では、先導端全域がアクトミオシンケーブルで連結したリーダー細胞から成り、集団は相似拡大し効率的に傷を埋める。本研究の問いは、ケラトサイト集団はどうやって相似拡大を実現しているのか?である。本研究の問いに答えることは、基礎研究の観点から細胞生物学としてはもちろん、医療応用の観点から、ヒトの上皮で再現できれば傷修復の画期的な治療法に発展できるかもしれない。
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研究実績の概要 |
“傷”は周辺の上皮細胞集団が傷口に移動、拡大し修復される。ヒトでは少数のリーダー細胞が各々独立に後続のフォロワ細胞を牽引するため、集団は無秩序に拡大する。一方、ヒトより修復が50倍速い魚の上皮ケラトサイト集団では、先導端全域がアクトミオシンケーブルで連結したリーダー細胞から成り、集団は相似拡大し効率的に傷を埋める。本研究の目的は、魚類ケラトサイト集団の相似拡大メカニズム解明である。個々の細胞サイズは不変なので、集団が相似拡大するには、時々刻々 (I)先導端の最適箇所を見つけ (II)そこでのリーダー細胞数増加が必要だ。(I)の機序は不明だが、(II)に関し最近代表者らは、フォロワ細胞が先導端に割り込みリーダー化するユニークな現象を発見した。本研究では(I)の機序を明らかにする。本研究では集団全域でリーダー細胞たちの綱引きで生じるアクトミオシンケーブルのマクロな張力分布から最適箇所が決まり、そこでのミクロなケーブル繋ぎ換えでフォロワ細胞が割り込むという仮説を立て、これを証明する。 本研究では、アクトミオシンケーブルに生じる“張力”が、フォロワ細胞の割り込み箇所を決定するために広域に伝わるシグナルだと推定している。生体弾性繊維を切断したときの収縮速度から切断前の繊維の張力を見積もることができる。この方法をアクトミオシンケーブル張力の増大がフォロワ細胞の割り込みを起こす原因であることを示すために、2本のグラスマイクロニードルでアクトミオシンケーブルを局所的に伸展させた。伸展箇所にフォロワ細胞が割り込むことを確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナ感染症流行の影響もほとんどなくなり、学会年会等の学術集会が対面で行われるように回復した。学術的な情報を得ることができるようになり、研究の遂行、運営が困難であったものがなくなった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度行った2本のグラスマイクロニードルでアクトミオシンケーブルを局所的に伸展させる方法で人為的に特定のリーダー細胞間のアクトミオシンケーブルを高い張力状態に誘導する。その箇所でフォロワ細胞の割り込みを捉え、フォロワ細胞がリーダー細胞と新しいアクトミオシンケーブルを接続し、仮足を伸長して古いアクトミオシンケーブルを切断する詳細な動態を超解像共焦点顕微鏡(CSU-W1 SoRa; 横河電機, 研究室既設)でライブイメージングすることを目指す。 また、レーザーアブレーションでアクトミオシンケーブルを次々切断し、アクトミオシンケーブルの収縮する動画を記録する張力マッピング法の構築を検討している。張力マッピング法ではAMCを切断するため張力の経時変化を追うことはできないが、ある瞬間の細胞集団の形状とアクトミオシンケーブルの張力分布を同時計測できる。ただし、上述のグラスマイクロニードルによる方法がうまくいっているので、必ずしも必要ないかもしれない。
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