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細胞内発現タンパク質全貌解析のための真プロテオーム解析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K27158
補助金の研究課題番号 23H02465 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分43050:ゲノム生物学関連
研究機関公益財団法人かずさDNA研究所

研究代表者

川島 祐介  公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム事業推進部, グループ長 (30588124)

研究分担者 紺野 亮  公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム事業推進部, 特任研究員 (00935736)
石川 将己  公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム事業推進部, 特任研究員 (10758684)
中島 大輔  公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム事業推進部, 研究員 (30370935)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
キーワードプロテオミクス / LC-MS
研究開始時の研究の概要

プロテオーム解析は分析技術の向上によって1回のLC-MS/MS測定(シングルショット)で1種類の哺乳類細胞から10,000を超えるタンパク質が解析可能となっている。しかしながら、ここまで分析深度が拡大しても細胞中のタンパク質の全貌を明らかにすることはできていない。未だに検出できてない超低発現タンパク質には様々な生命現象のマスターレギュレーターとなる転写因子が豊富に含まれており、見過ごすことができない。そこで、本研究では簡便に細胞中の発現タンパク質の全貌を明らかにするシングルショットプロテオーム解析システムを開発し、真に網羅的なプロテオーム解析(真プロテオーム解析)を実現することを目指す。

研究実績の概要

プロテオーム解析は前処理技術や分離技術の向上、さらに質量分析計(MS)の進化によって哺乳類細胞から10,000を超えるタンパク質が解析可能となっている。しかし、ここまで分析深度が拡大しても細胞中のタンパク質の全貌を明らかにすることはできていない。本研究では簡便に細胞発現タンパク質の全貌を明らかにするシングルショットプロテオーム解析システムを開発し、真に網羅的なプロテオーム解析(真プロテオーム解析)を実現することを目的としている。2023年度ではイオンモビリティ質量分析計であるブルカー社のtimsTOF HTを用いて分析深度を拡大できるThin-diaPASEF法を確立した。Thin-diaPASEF法はm/z軸と1/k0軸の2次元イオンマップ上におけるイオン密度の高い領域だけをフォーカスしてm/z軸に対して細かく連続的にMS/MSを取得していく方法であり、従来のpy_diAID で作製されたdiaPASEFより多くのタンパク質、ペプチドを同定することができる。さらに60cmのロングカラムを用いることでタンパク同定数を増やすことができ、HEK293細胞とHeLa細胞を分析するとそれぞれで約11,500タンパク質を同定することができた。これらの細胞では約12000種類のmRNAが観測されているため、細胞中の全タンパク質分析まであと一息のところまできている。また、タンパク質強度ランキングが10,000以降の超低発現タンパク質には様々な生命現象のマスターレギュレーターを担うことが知られている転写因子が豊富に含まれていることが分かり、超微量タンパク質を解析する意義が大きいことが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

細胞中の発現タンパク質の全貌を明らかにするシングルショットプロテオーム解析システムの開発を目的としており、2023年度までにLC-MSのセッティングの最適化やMSのデータ取得法の改良によってHEK293細胞とHeLa細胞からそれぞれで約11,500タンパク質の検出に成功している。HEK293細胞とHeLa細胞では約12,000タンパク質が含まれていると考えられているため、全貌とまではいかなかったが細胞中の大部分のタンパク質の検出ができていることとなっており、本研究は概ね順調に進んでいると考えている。

今後の研究の推進方策

2023年度までに確立したプロテオーム解析システムをさらにブラッシュアップしてHEK293細胞とHeLa細胞からシングルショット分析で12,000タンパク質以上を検出できるようにする。さらにマイナーな組織、細胞由来の初代培養細胞ペレットを集めて、順次、ブラッシュアップしたプロテオーム解析システムで分析をしていき、今まで発現が確認されてないMissingタンパク質を同定していく。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Universal pretreatment development for low-input proteomics using laury maltose Neopentyl Glycerol2024

    • 著者名/発表者名
      Konno R., Ishikawa M., Nakajima D., Endo Y., Ohara O., and Kawashima Y.
    • 雑誌名

      Molecular & cellular proteomics

      巻: 23 号: 4 ページ: 100745-100745

    • DOI

      10.1016/j.mcpro.2024.100745

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Proteome Analysis of Serum Purified Using Solanum tuberosum and Lycopersicon esculentum Lectins2024

    • 著者名/発表者名
      Nakajima Daisuke、Konno Ryo、Miyashita Yasuomi、Ishikawa Masaki、Ohara Osamu、Kawashima Yusuke
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 25 号: 2 ページ: 1315-1315

    • DOI

      10.3390/ijms25021315

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 超深度プロテオーム解析システムの開発とその可能性2023

    • 著者名/発表者名
      川島 祐介
    • 学会等名
      第82回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] DIA-MSがもたらしたプロテオミクス革命2023

    • 著者名/発表者名
      川島 祐介
    • 学会等名
      第49回BMSコンファレンス
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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