研究課題
基盤研究(B)
ミジンコ類は湖沼の主要な動物プランクトンであり、その生態解明は水圏生態系の理解に重要である。本研究は、ミジンコを対象に、系統特異的に共生するホロスポラ科細菌の生態学的な機能と感染に至る分子機構を解明することを目的とする。腸内細菌など、共生菌は宿主の生理生態に大きな影響を及ぼすが、ホロスポラ科細菌は同じミジンコ種でも特異的な系統(家系)にしか見られない。本研究は、なぜホロスポラ科細菌がミジンコ種の特定系統しかみられないのかを、遺伝解析や生理生態実験を駆使して明らかにする。その成果は、ミジンコの生物学のみならず、水圏生態系に果たす宿主-微生物共生体の役割の理解に資すると期待される。