研究課題
基盤研究(B)
本研究では、研究対象を、ハクサンハタザオが経験しうる温度域における温度応答(凍結耐性・低温強光耐性・光合成・高温ストレス耐性)を 調べる。高標高型と低標高型をかけ合わせて得られたF2個体を利用することによって形質を分離し、それぞれの温度への適応に関与する遺伝子 を高精度で特定する。各温度でのパフォーマンスを関連する塩基置換の関数として表すモデルを構築、さらに、現地の様々な標高での温度を計 測し、各標高に生息する個体のストレス状況を定量的に把握する。これらの解析から、各温度環境への適応に存在するトレードオフを見出し、 全ての温度環境で他種を凌駕する「スーパー種」が生じない原因に迫る。