研究課題/領域番号 |
23K27276
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補助金の研究課題番号 |
23H02585 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
吉田 知之 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (90372367)
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研究分担者 |
和泉 宏謙 富山大学, 医学部, 技術専門職員 (00377342)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2025年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | シナプス / マイクロエクソン / スプライシング / シナプス形成 |
研究開始時の研究の概要 |
脳神経回路はシナプスの形成と再編によって機能的なものになる。しかし、シナプス形成と再編を調節する遺伝的、および環境的な分子機構の実体は不明である。シナプスオーガナイザーPTPRDはマイクロエクソンにコードされる微小ペプチドの取捨選択によって、誘導するシナプスの種類や数を決定している。本研究では、個々の神経細胞が持つマイクロエクソンの選択的スプライシングプログラムを系統的に理解することによって、脳神経回路の構築機構の解明を目指す。本研究から得られる知見は脳神経回路構築原理の理解、更にはシナプス形成調節の破綻と関連した神経発達障害や精神疾患の治療・創薬戦略の提示に繋がる波及効果を持つ。
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研究実績の概要 |
脳神経ネットワークが機能するためには、個々の神経細胞は適切な相手とシナプスを形成し、更に一旦形成されたシナプスは環境に応じて繋ぎ替えられる必要がある。しかし、シナプス形成と再編の相手を決める遺伝的、および環境的な設計図となる分子機構の実体は明らかになっていない。本研究では、シナプス誘導タンパク質(シナプスオーガナイザー)遺伝子の持つマイクロエクソンにコードされる3ー6アミノ酸ほどの微小ペプチドがシナプスオーガナイザー間の結合組合わせを制御することにより、誘導するシナプスの種類および数が決まることに着目して、このマイクロエクソンのスプライシングによる取捨選択制御の分子機構と神経細胞機構の解明に取り組むこととした。まず、シナプスオーガナイザー遺伝子Ptprdの3つのマイクロエクソンのスプライシングパターンをマウス脳内のさまざまな部位と発達時期において解析した。その結果、3つのマイクロエクソンのスプライシングには脳部位や発達時期に応じた固有のパターンがあり、個体差は小さいことがわかった。一方で、2つのマイクロエクソンのスプライシングのパターンは神経活動によっても変化することがわかった。3つのマイクロエクソンのうち神経活動依存的な1つのマイクロエクソンについて、近傍イントロン内の系統的な欠損実験から、このエクソンのスプライシングに関わる2つの調節領域を同定した。1つは神経活動非依存的にスプライシングを促進するイントロン性スプライシングエンハンサー(ISE)機能をもち、もう1つは神経活動依存的にスプライシングを抑制するイントロン性スプライシングサイレンサー(ISS)機能をもつことがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
シナプスオーガナイザー遺伝子Ptprdの3つのマイクロエクソンのスプライシングパターンの解析を終え、その調節エレメントの抽出に成功している。また、ゲノム編集による調節エレメントの欠損マウス系統の樹立に際しても、個体の生存への大きな影響等がなく、当初の予定通り、順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度までに作出したシナプスオーガナイザー遺伝子のマイクロエクソン調節エレメントの欠損マウス系統を用いて、個々の神経細胞におけるスプライシングパターンの解析を行い、神経細胞種ごとの調節エレメントの寄与を調べる。また、変異マウスの行動解析を行い、マイクロエクソンの取捨選択調節の生理的な重要性を検証する予定である。
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