研究課題
基盤研究(B)
本研究では、腸管への伸展刺激を印加できる腸肝循環型生体模倣デバイスを開発し、腸の運動異常に伴う炎症スパイラルをシミュレートする。腸肝軸での炎症の発症と増幅に関わる因子を解析し、腸疾患への治療ターゲットの同定や機能性食品の開発への貢献を目指す。申請者は最近、パーフルオロポリエーテル(PFPE)骨格のゴム素材が低吸着性かつ弾力をもち、デバイス製造に有効なことを見出した。炎症メディエーターには、ステロイドホルモンやオータコイドなど脂溶性の内因性物質が多くある。PFPE素材のデバイスの創出により、臓器モデル間の液性情報伝達の完全性が保証され、過去に見逃された事象の発見に繋がる波及効果も期待される。