研究課題
基盤研究(B)
線維化は膵がんの特徴であり、病態進展や治療成績の重要な規定因子である。実際、異常増殖した膵臓星状細胞(Pancreatic Stellate Cell: PSC)とPSCが産生する多量のcollagen I等の細胞外基質(Extracellular Matrix: ECM)から成る線維化組織が、ナノ薬剤送達システム(ナノDDS)通過を妨げ、治療効果を弱めることを代表者らはこれまでに実証してきた。本研究では、こうした「線維化障壁」を克服する戦略の開発・確立を目指す。特に、膵がん線維化組織において高発現するマトリセルラーECMタンパク質と、PSCにおけるその受容体を介したシグナルに着目する。