研究課題
基盤研究(B)
本研究では多種類の基質や刺激を認識する膜蛋白質(温度センサ蛋白質、多剤耐性蛋白質)の作動機構をX線1分子動態計測によって、動的な側面から解明する。温度センサ蛋白質は温度だけでなく、カプサイシン、酸性pHで活性化されることが知られており、熱、辛み、疼痛センサとして働く。多剤耐性蛋白質は癌細胞の多剤耐性原因分子であるヒトp-糖蛋白質(MDR1)と似ており、多種類の薬剤を排出する薬剤排出ポンプとして機能する。これらの多様な刺激・分子認識をする際に、蛋白質の「動き」にはどのような変化があるのか、蛋白質のマルチセンシング機構を動的側面から解明することを目的とする。