研究課題/領域番号 |
23K27376
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補助金の研究課題番号 |
23H02685 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
城村 由和 金沢大学, がん進展制御研究所, 教授 (40616322)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2026年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 細胞老化 / 細胞周期 / 慢性炎症 / p16INK4A / 一細胞遺伝子発現解析 / 個体老化 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者らの開発した生体内の老化細胞を一細胞レベルで可視化・単離可能なマウスモデルを用いた解析から、様々な細胞種が老化細胞になることや細胞種ごとに異なる特徴的な遺伝子発現プロファイルを示すことを見出した。その中には、再生が困難な非増殖性細胞種である神経細胞も多く含まれていることも分かり、老化細胞除去の副作用も懸念される。本研究では、デュアルリコンビナーゼシステムによる細胞種特異的な老化細胞の可視化・除去・リプログラミング可能なマウスモデルを構築することで、各老化細胞種ごとの個体老化・加齢性疾患に与える影響を分子・細胞・組織・個体の多階層にわたり統括的に解明する。
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研究実績の概要 |
本研究では、これまでの研究代表者らが開発したp16CreERT2・CAG-LSL-tdTomatoマウスを用いた研究結果から、加齢に伴ってその数が顕著に増加することが明らかになっている、線維芽細胞・血管内皮細胞・単球細胞・近位尿細管細胞・肝細胞・神経細胞特異的な老化細胞を可視化・除去・部分的リプログラミング可能なマウスを作製し、個体老化や加齢性疾患の病態改善や副作用を解析する。さらに、老化細胞除去・部分的リプログラミング前後のマウスを用いて、一細胞解析や空間トランスクリプトーム解析を行うことで、両介入法による組織中の細胞間ネットワーク変換の基礎となる分子メカニズムを比較検証する。 本年度は、細胞種特異的な除去マウスを作製するために、p16-CreERT2・CAG-LSL-RSR-tdTomato-DTRマウスと各細胞種特異的にDreERT2を発現するマウスを交配した。次に、これら細胞種特異的な老化細胞可視化・除去マウスが実際に各細胞種特異的に標識できているかを確認するために、若齢期のマウスにタモキシフェンを投与することでCreERT2・DreERT2を活性化して細胞をtdTomatoで標識し、組織切片を作製し各細胞種特異的なマーカーに対する抗体を用いて蛍光免疫染色を行い、共焦点顕微鏡を用いた高解像度イメージング解析を行ったところ、その割合は非常に少ないものの、線維芽細胞・肝細胞・神経細胞に関しては細胞種特異的な老化細胞の標識が可能であることが明らかになった。さらに、肝細胞特異的な老化細胞可視化マウスに関して、慢性肝障害モデルを誘導して解析を行ったところ、その割合が顕著に増加することが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、細胞種特異的な老化細胞の標識が可能なマウスモデルを構築することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、、構築した細胞種特異的な老化細胞可視化マウスを用いて、一細胞遺伝子発現解析を行う。さらに、細胞種特異的な老化細胞の除去が可能なマウスモデルの構築を行い、細胞種特異的な老化細胞の除去が加齢性疾患・個体老化に与える影響を解析していく。
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