研究課題
基盤研究(B)
申請者は最近、細胞の表面メカニクスを司る細胞膜張力が造腫瘍能、浸潤・転移を抑制する「機械的がん抑制因子」として働くことを明らかにした。本研究では、腫瘍生物学と生物物理学を融合させたアプローチにより「細胞膜張力によるがん幹細胞性の機械的調節」という新たな概念を提示し、物理的視点から、がん幹細胞性の制御機構を理解することを目的とする。そして、独自に開発した細胞膜張力の操作法により、がん幹細胞性および造腫瘍性、浸潤・転移能を抑制できるかを検証し、がん幹細胞の細胞膜張力をターゲットとした従来にないがん治療法の開発に向けた基盤の提示を目指す。