研究課題
基盤研究(B)
がん幹細胞は,抗がん剤治療後のがんの再発原因となるが,生体内でのがん幹細胞の生存維持における“酸”の役割は明らかでない.本研究では,慢性骨髄性白血病 (CML)のマウスモデルを用いて,リソソームでの酸性度調節を担うV-ATPaseの制御メカニズムを解明し,CML幹細胞の自己複製能の維持,及び抗がん剤抵抗性おける酸性度制御の意義を明らかにする.このV-ATPaseの制御メカニズムを解明することで,正常細胞に対する副作用の少ない,がん幹細胞に特異的な酸の制御機構をターゲットとするがんの再発治療法を開発するための科学基盤の確立を目指す.