研究課題
基盤研究(B)
睡眠や情動、記憶形成に関わる青斑核ノルアドレナリン神経には、老化の過程でタウが蓄積する。アルツハイマー病(AD)では、青斑核神経が最初期に脱落し、タウ病理の拡大や認知機能低下など、老化脳がAD脳へ遷移する起点になると考えられている。大脳皮質でのアミロイドβ(Aβ)の蓄積がADの原因と考えられているが、青斑核神経が傷害される機序は不明である。本研究ではADモデルマウスを用い、1)Aβ病理が青斑核神経変性を引き起こす分子機序、2)青斑核神経の失調がAD脳病態に及ぼす影響、3)ヒト剖検脳における青斑核神経の形態学的変化、を明らかにする。本研究では、青斑核神経変性を防ぐ新たな治療標的の同定を目指す。