研究課題
基盤研究(B)
脳細胞外腔ならびに脳脊髄液からAbeta、タウタンパク質が末梢血液中に放出されるメカニズムを明らかにし、血液バイオマーカーの病態生理学的解釈に確証を与える。従来のバイオマーカー研究では、血中バイオマーカーレベルと診断の対応関係のみに着目し、タンパク質の脳-血液間移動と放出がいかにして成立し、血液中に安定化されて存在するのかというメカニズムの側面は等閑視されてきた。我々自身が最近モデル動物を用いて、脳実質・脳脊髄液から末梢へのタウタンパク質の放出を解析した実験的研究を基盤に、脳からの高分子バイオマーカーの排出ルートを検証した上で、改めてヒト血液バイオマーカーの臨床的意義を再考察する。