研究課題
基盤研究(B)
現在のところ、プリオン病に対する有効な予防・治療法は存在せず、その開発が切実に求められている。これまでに実験レベルで、抗プリオン作用を持つ数十種類の化合物が報告されているが、多くがプリオン株特異的な有効性を示し、また、しばしば動物感染モデルで薬剤耐性プリオンが誘導されることが知られている。本研究では、薬剤耐性プリオンが試験管内増幅法においても誘導されるという我々の観察に基づき、生じた薬剤耐性株と元株との生化学的・病理学的解析等によりそのメカニズムを明らかにするとともに、薬剤耐性を誘導しない薬物や多剤併用療法を開発することを目標とする。