研究課題/領域番号 |
23K27566
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補助金の研究課題番号 |
23H02875 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
才津 浩智 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40402838)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2025年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2024年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 非コード領域 / インフォマティクス解析 / スプライシング異常 / 変異マウス / スプライス異常 |
研究開始時の研究の概要 |
小児脳神経疾患の新たな発症機序の解明目的として、下記の研究項目を推進する。 (1)インフォマティクス解析による非コード領域に存在する変異の病的意義予測:スプライス異常やupstream open reading framesを予測するAIプログラムを解析に組込み、全ゲノム解析で多数同定される非コード領域に存在する変異の病的意義を予測して候補変異を同定する。 (2)新しい実験系による候補変異の機能解析:脳神経疾患の原因遺伝子が高発現している患者由来の尿細胞を用いた解析、発現ベクターを用いたミニジーンスプライシング解析やタンパク質発現解析、および変異ノックインマウスという3つの実験系を用いて候補変異の病的意義を検証する 。
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研究実績の概要 |
(1)インフォマティクス解析による非コード領域に存在する変異の病的意義予測:エクソーム解析で原因未同定例の23例において全ゲノム解析を施行し、通常の点変異に加えて、コピー数変異、ゲノム構造異常、トランスポゾン挿入、ヘテロ接合性の消失領域、リピート配列伸長の検出を行った。その結果、3例において染色体微細欠失が同定され、更に切断点配列を決定した。その結果、切断点特異的PCRが可能になり、ご両親のモザイク欠失の有無についても高感度で検査することができた。
(2)新しい実験系による候補変異の機能解析:非コード領域の変異の病的意義を評価するために、28例において非侵襲的に採取可能な尿中の上皮細胞(尿細胞)を培養し、RNA-seq解析を行ってスプライス異常等の発現異常を評価した。その結果、1例において2つの遺伝子のプロモーターを含むホモ接合性欠失による発現消失が同定できた。更に、尿細胞のRNA-seqでイントロン2に異常なリードが認められたが、ショートリードの全ゲノムでは異常が同定できなかった症例に対して、ナノポアシークエンサーを用いたAdaptive samplingを行い、約3-kbのトランスポゾンの挿入を同定した。更に、挿入配列を加えた新たな参照ゲノム配列を作成し、RNA-seqデータを再解析したところ、挿入からエクソン3にスプライスしているリードを16リード認め、挿入によってスプライス異常が起こっていることを明らかにできた。また、尿細胞や末梢血単核球細胞で発現していない遺伝子に関して、ミニジーンスプライシング解析を1例で施行し、エクソンの最後の塩基置換でエクソンスキップを起こすことを証明することができた。また、CDH2遺伝子のde novo変異(c.1344+5G>A)を導入したファウンダーマウスは作成でき、現在交配によって増やしており、来年度に解析予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全ゲノム解析と尿細胞を用いたRNA-seq解析、およびロングリードシークエンスを駆使した解析を行うことで十分な研究成果を得ている。ミニジーンスプライシング解析結果をまとめた論文を執筆中である。また、CDH2変異ノックインマウスもファウンダーマウスが得られており、さらに、5-UTRのバリアントも見つかっている。これらの結果が得られており、研究は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
尿細胞を用いたRNA-seq解析が成果を挙げているので重点的に推進する。全ゲノム解析に関しては、適宜ロングリードシークエンスも取り入れて新規疾患発症メカニズムの解明に挑む。さらに、5-UTRのバリアントも見つかっており、そのバリアントの病的意義を証明するために、発現ベクターを作成して翻訳高率に与える影響を評価する。
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