研究課題/領域番号 |
23K27588
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補助金の研究課題番号 |
23H02897 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
佐藤 康史 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任教授 (80343383)
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研究分担者 |
高山 哲治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10284994)
岡本 耕一 徳島大学, 病院, 講師 (60531374)
岡田 泰行 徳島大学, 病院, 助教 (60815447)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2024年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | exosome / 膵癌 / 膵臓癌 |
研究開始時の研究の概要 |
exosome を精製ストックし用いてVA-exosome抗線維化剤とFuc-exosome抗癌治療薬の作成を行う。これらの性状、安定性等を確認後、各種膵癌細胞株への導入効率、抗腫瘍効果等in vitroでの機能評価を通して最適な作成方法、条件を確立する。
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研究実績の概要 |
膵癌は最も難治性の消化器癌であるが、特に膵癌微小環境の間質線維化が薬剤送達のバリアーや腫瘍増殖のニッチとなっており、その克服が課題となる。最近、様々な細胞から放出されるexosomeが癌治療の薬物キャリアーとして注目されている。しかし、臨床への展開には特異性や効率の点で課題が残っている。本研究では、exosomeエンジニアリングにより抗線維化機能を持ち、腫瘍ターゲティング能を向上させたexosome製剤を開発し、膵癌に対し高い治療効果をもつ新規exosome抗癌治療の開発を目指すものである。 本研究では膵星細胞を標的とするVitamin A結合exosome-HSP47siRNAを作成し、フコシル化による糖鎖修飾exosomeキャリアーを併用することで腫瘍へのデリバリー効率の向上を目論む。治療効果は患者由来膵癌オルガノイド移植マウスモデルで検証し、臨床応用へ向けた基盤研究を行うことを計画している。 当該年度では、間葉系幹細胞(MSC)由来のexosomeを活用した臨床応用を目標にまずMSCからのexosomeの単離と精製手法を確立した。これにより、臨床試験にむけ安全性と有効性の高いexosomeを精製した。つぎに、exosomeエンジニアリングにより、exosomeの導入効率を増強する方法を検討として、Vitamin A修飾やフコシル糖鎖修飾などの手法を用いて、exosomeを修飾する方法を検討を行っている。これらのexosomeにsiRNAやmiRNA inhibitorを組み込み、膵癌細胞に添加することで、細胞内動態や薬剤耐性などの評価を行い、至適条件を検討している。現時点での実験結果から、exosomeが細胞内への効率的な核酸デリバリーを可能にすることが示されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
exosome を用いてVA-exosome抗線維化剤とFuc-exosome抗癌治療薬の作成と各種膵癌細胞株への導入効率、抗腫瘍効果等in vitroでの機能評価を行っている。現在、最適な作成条件を検討中である。以上により、やや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
exosome を用いてVA-exosome抗線維化剤とFuc-exosome抗癌治療薬の最適な作成方法、条件の検討を行いこれを確立したい。その後、各種膵癌マウスモデルにより、膵臓癌局所への腫瘍ターゲッティング能や治療効果や副作用を検討する予定である。
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