研究課題/領域番号 |
23K27596
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補助金の研究課題番号 |
23H02905 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
平田 健一 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20283880)
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研究分担者 |
井上 大志 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50868487)
大竹 寛雅 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (60593803)
山中 勝弘 神戸大学, 医学研究科, 講師 (70729384)
江本 拓央 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (80855023)
岡田 健次 神戸大学, 医学研究科, 教授 (90284356)
山下 智也 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (90437468)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2025年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | シングルセル解析 / 動脈硬化 / マクロファージ / T細胞レパトア解析 / クローン性造血 / マルチオミックス解析 / eQTL解析 |
研究開始時の研究の概要 |
冠動脈疾患、大動脈瘤、大動脈弁狭窄症について、1)病変部のシングルセル+核RNAシークエンスからシングルセルアトラスを作成し、各々の疾患特異的マクロファージの同定を行う。2)T細胞レパトア解析から疾患特異的な抗原を探索する。さらには、3)Genotyping of Transcriptomes (GoT)による シングルセルレベルでクローン性造血の関与を調査し、4)全ゲノム解析による遺伝素因とトランスクリプトームの関連を解析する、expression quantitative locus (eQTL)解析を行う。本研究の実施により、3疾患のリスク層別化と発症メカニズム解明を行うことができる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、動脈硬化性疾患(冠動脈疾患CAD、大動脈瘤AA、大動脈弁狭窄症AS)のシングルセルアトラスの作成と全ゲノム解析を行い、トランスオミックス統合解析を行うことで、それぞれの疾患の相違点を炙り出し、疾患のリスク層別化を行い、発症メカニズムを解明することである。本研究では、これら3疾患について、1)病変部のシングルセル+核RNAシークエンス(scRNAseq+snRNAseq)からシングルセルアトラスを作成、各々の疾患特異的マクロファージの同定を行うと同時に、2)T細胞レパトア解析から各々の疾患において、特徴的な抗原が存在するのかを明らかにする。さらには、3)Genotyping of Transcriptomes (GoT)による シングルセルレベルで骨髄のクローン性造血の関与を調べる解析と4)全ゲノム解析による遺伝素因とトランスクリプトームの関連を解析する、expression quantitative locus (eQTL)解析を行う。3)と4)の実施にて、ゲノム・トランスクリプトーム統合解析が達成できる。すでに、3疾患の少数サンプルでのシングルセルトランスクリプトーム解析は終了し、シングルセルアトラスの概要は見えてきている。CADでT細胞受容体レパトア解析が終了し論文報告を行った。AAでは、結果を受けマウスでの実験も同時実施しており、マクロファージやB細胞での疾患特異的な特徴のデータを得ている。ASでのクローン性造血(CH)の原因となる体細胞遺伝子変異の解析数を増加させており、少数患者でのGoT解析を進めている。まずは3)GoTの統合解析手法の確立を目指す。全ゲノム解析は実施できておらず、4)eQTLの実施までには、さらに時間が必要と考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
シングルセル解析手法は確立し、3疾患の少数サンプルでのシングルセルトランスクリプトーム解析は終了している。CADでT細胞レパトア解析が終了し論文報告を行った。AAでは、シングルセル解析の結果を受け、マウスでの仮説検証実験も同時実施しており、マクロファージやB細胞での疾患特異的な特徴のデータを得ている。ASでGoT解析を進めており、統合解析結果の取得には至っていない。ASの石灰化の存在するサンプルでのシングルセル解析の困難さも見えてきており、いくつかの問題点を解決する必要があるので、概ね順調と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
AAとASでのシングルセルトランスクリプトーム解析数を増やして、シングルセルアトラスを完成させる。その後、両疾患のT細胞受容体レパトア解析を実施する。3) GoT解析手法をまずは確立し、その後4) eQTL解析手法を確立する。2年目の本年度内には、予定数のシングルセル解析とアトラス完成まで達成予定である。さらに、本年度中にGoT解析結果を得て、CHを原因とするシングルセルレベルのトランスクリプトームの特徴を明きらかにして、各種疾患の炎症病態を解明する。
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