研究課題
基盤研究(B)
成人T細胞白血病(ATL)はヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)にて惹起されるCD4陽性T細胞の悪性腫瘍である。ATLは元来免疫原性が高いことが知られており、免疫の疲弊や、ATL細胞の免疫回避がその発症に関与している。申請者は、抗CCR4抗体療法が有効であった症例の治療効果に非古典的Wnt経路の活性化が関与していることを見出した。本研究ではHTLV-1が非古典的Wnt経路の活性化を介してATLの発がんを加速する機序、同時に宿主免疫を不活性化し免疫からの回避を可能とする分子機構を明らかにする。さらに複数のウイルス抗原を標的とした新規免疫療法の開発を行う。