研究課題/領域番号 |
23K27629
|
補助金の研究課題番号 |
23H02938 (2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
下田 和哉 宮崎大学, 医学部, 教授 (90311844)
|
研究分担者 |
遊佐 宏介 京都大学, 医生物学研究所, 教授 (00813180)
幣 光太郎 宮崎大学, 医学部, 助教 (20468028)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2025年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 骨髄線維症 / fibrocyte |
研究開始時の研究の概要 |
原発性骨髄線維症における骨髄線維化の責任細胞が、造血系の、単球から分化する腫瘍性fibrocyteであることを我々は明らかにしてきた。しかし、fibrocyteを同定可能な細胞表面抗原、前駆細胞から成熟fibrocyteへの分化経路、およびその分化・増殖/生存シグナルは不明である。骨髄線維症モデルマウスであるJak2変異マウスを用い、fibrocyteの前駆細胞の特徴と成熟fibrocyteへの分化経路およびそのシグナル伝達機構の同定を行う。それらの結果をもとに、骨髄線維化の早期予測マーカー開発、骨髄線維化改善効果を有する骨髄線維症の革新的治療法開発への道すじをつけること目指す。
|
研究実績の概要 |
原発性骨髄線維症における骨髄線維化の責任細胞が、造血系の、単球から分化する腫瘍性fibrocyteであることを我々は明らかにしてきた。しかし、fibrocyteを同定可能な細胞表面抗原、前駆細胞から成熟fibrocyteへの分化経路、およびその分化・増殖/生存シグナルは不明である。骨髄線維症モデルマウスであるJak2変異マウスを用い、fibrocyteの前駆細胞の特徴と成熟fibrocyteへの分化経路およびそのシグナル伝達機構の同定を目的に研究を行った。 (1) 単球分画に含まれるfibrocyte前駆細胞とその分化経路の同定: Jak2変異マウスの繁殖、CD11b+/F4/80+分画の細胞純化、凍結保存および融解後のviabilityの検討を行い、sc-RNA-seq解析に耐えうるviabilityを確認した。現在同定のための実験を開始している。 (2) 腫瘍性fibrocyteの分化シグナル、生存/増殖シグナルの同定: CRISPRライブラリ導入のためのレンチウイルス産生実験について、実験系を確立した。ライブラリ導入対象となる細胞には高い増殖能が必要であるため、fibrocyte培養系の最適化を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
fibrocyte前駆細胞とその分化経路の同定に関しては、Jak2変異マウスの繁殖、CD11b+/F4/80+分画の細胞純化、凍結保存および融解後のviabilityの検討を行い、sc-RNA-seq解析に耐えうるviabilityを確認し、実験が可能となった。また、fibrocyteの分化・生存/増殖シグナル同定に関しては、CRISPRライブラリ導入のためのレンチウイルス産生実験について、実験系を確立できた。一方で、ライブラリ導入対象となる細胞には高い増殖能が必要であるため、fibrocyte培養系の最適化が必要である。
|
今後の研究の推進方策 |
(1) 単球分画に含まれるfibrocyte前駆細胞とその分化経路の同定: 実際にJak2変異マウスCD11b+/F4/80+分画の細胞を純化しsc-RNA-seqを行い、heterogeneityに富む単球分画の細胞集団の特徴づけと分類を行っていく。成熟fibrocyteが発現している既知の表面抗原(CD45, 11b, 34,16陽性、CD90, Gli1, LepR陰性)や蛋白(collagen-I, vimentin)の発現パターンをたよりに、前駆細胞を同定する。膜表面蛋白の発現データを元にfibrocyte前駆細胞特異的な表面抗原の組み合わせを決定していく。 (2) 腫瘍性fibrocyteの分化シグナル、生存/増殖シグナルの同定: fibrocyte培養条件のCRIPRライブラリ導入実験への最適化を進める必要がある。
|