研究課題
基盤研究(B)
エピゲノムはDNA配列の変化を伴わない遺伝子発現の調節機構であり、細胞の分化や機能に影響を与える。エピゲノム酵素はヒストンやDNAの修飾を変化させることで転写制御に関与するほか、転写制御複合体の形成やクロマチン構造制御を介して転写に関与する。本研究は、ヒストン脱メチル化酵素やDNA脱メチル化酵素の活性に鉄が必須であることに着目し、エピゲノム酵素の「活性調節」と脂肪細胞分化制御の機構の解明を目指すものである。その成果は、微量栄養素である鉄が脂肪細胞分化の制御を介して肥満症の発症に関与することを示すとともに、肥満症や糖尿病などの疾患の予防法や治療法の確立に寄与する可能性がある。