我々は、肝、脂肪、筋肉、腎において、過栄養状態に伴ってプロリン異性化酵素Pin1が顕著に増加し、肥満を含めたメタボリックシンドロームの成因に関与していることを世界に先駆けて証明した。最近、我々は、Pin1 KOマウスが線維化病変の発生に強い抵抗性を示すことから、コラーゲンを産生する肝星細胞株LX-2を用いてPin1結合タンパクの網羅的スクリーニングを行った。その結果、新しいPin1結合タンパクとして、YAP/TAZとMRTF-Aが同定されてきた。そこで、肝や脂肪の組織サイズの拡大(脂肪肝や肥満)、炎症、線維化に作用するかを、培養細胞と臓器特異的Pin1 KOマウスを用いて解明する。
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