研究課題/領域番号 |
23K27681
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補助金の研究課題番号 |
23H02990 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
吉村 耕一 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授(特命) (00322248)
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研究分担者 |
原田 剛佑 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (60650322)
竹内 由利子 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00938392)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 大動脈瘤 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ヒト大動脈瘤の真の発症原因を世界で初めて究明し、大動脈瘤診療にパラダイムシフトを起こすことを目指すものである。大動脈瘤は、慢性炎症による持続的な血管組織破壊により病態が進行する。その炎症が何らかの抗原刺激に対する免疫応答である可能性は示唆されているが、瘤病変における免疫反応の抗原は未解明のままである。本研究では、ヒト大動脈瘤病変あるいは大動脈瘤動物モデルのT細胞を解析して、病変T細胞が認識する抗原候補を明らかにする。
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研究実績の概要 |
大動脈瘤は、破裂により突然死に至る臨床上重要な心臓血管外科疾患であり、高齢者死亡原因の上位にランクされる。破裂リスクの高い大径の大動脈瘤は人工血管置換手術またはステントグラフト内挿術によって外科的に治療されるが、近年の進歩した治療法でも破裂防止が達成できない治療困難例は存在する。その上、病因に基づいた有効な発症予防法並びに拡大防止法がないことは、何より大きな課題である。本研究は、ヒト大動脈瘤の真の発症原因を世界で初めて究明し、胃潰瘍や胃癌におけるピロリ菌発見のように、大動脈瘤診療にパラダイムシフトを起こすことを目指すものである。大動脈瘤は、慢性炎症による持続的かつ不可逆的な血管組織破壊により病態が進行する。その炎症が何らかの抗原刺激に対する免疫応答反応である可能性は示唆されているが、瘤病変における免疫反応の抗原は未解明のままである。本研究では、ヒト大動脈瘤病変あるいは大動脈瘤動物モデルのT細胞を解析して病変T細胞が認識する抗原候補を明らかにし、さらに病変T細胞が介する免疫応答反応が大動脈壁の炎症を惹起して瘤発症に至らしめる機序を検討することによって、大動脈瘤発症の真の原因究明を目指す。 そのため、令和5年度では、大動脈瘤病変部のT細胞の特徴を明らかにするために、ヒト大動脈瘤及び大動脈瘤モデルマウスの病変組織、また培養T細胞の解析(計画Ⅰ)を行った。その主な結果として、大動脈瘤外膜の病変部に、三次リンパ組織(tertiary lymphoid organs, TLO)が高率(75%)に観察され、そのTLOは主にB細胞とT細胞の集簇から構成されていた。これらは、病変T細胞が介する、何らかの抗原に対する免疫応答反応が大動脈壁の炎症を惹起している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヒト大動脈瘤の新鮮標本が入手できなかったので、ヒト病変部由来T細胞の解析がまだ十分には確認できていない。
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今後の研究の推進方策 |
ヒト大動脈瘤の新鮮標本が入手は、標本採取可能な人工血管置換手術に依存しているが、その症例数は、最近のステントグラフと治療の進歩により、激減している。今後も、ヒト新鮮標本の採取困難が予想されるため、モデルマウスからの標本採取など、他の方法の検討を行う。
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