研究課題
基盤研究(B)
もやもや病は内頚動脈終末部の狭窄化を主体とする脳血管疾患で、治療には直接血行再建と間接血行再建が単独もしくは併用で用いられる。乳児や既手術患者へは間接血行再建のみが行われる事も多いが、新生血管発達までに虚血症状が進行する時間的問題、十分な新生血管が得られない発達的問題などの課題があった。申請者は間葉系幹細胞シートの強い血管新生能を利用し、この時間的・発達的問題点を解決できる可能性に着目した。本研究では「間接血行再建に用いる側頭筋と脳表間に幹細胞シートを貼布する」事で側頭筋からの血管新生能の強化の可能性、またその機序の一つとして内在性幹細胞の賦活化と賦活因子の同定を概念実証する事を目指す。