研究課題/領域番号 |
23K27715
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補助金の研究課題番号 |
23H03024 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
川端 信司 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (20340549)
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研究分担者 |
中村 浩之 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (30274434)
田中 浩基 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (70391274)
熊田 博明 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30354913)
渡邉 翼 京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (30804348)
呼 尚徳 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(講師) (90846908)
古瀬 元雅 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (70340560)
平松 亮 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (40609707)
福村 匡央 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (00826290)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2023年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 中性子捕捉療法 / 脳腫瘍 / 薬剤相互作用 / ホウ素 / がん治療 |
研究開始時の研究の概要 |
BNCTは生物学的にがん細胞を標的とする粒子線治療である。がん細胞を確実に死滅しうる線量を細胞レベルで付与できる本治療法は、“新たながん治療の選択肢”として期待されている。加速器型中性子源とホウ素薬剤BPAを用いる脳腫瘍の治験では良好な成績を示し、本研究領域の最先端を担ってきた。複数薬剤併用のマルチターゲット型NCTの基礎・臨床研究においてもその治療コンセプトは広く受け入れられ、国内外における創薬研究へ大きな影響を与えてきた。申請者らは複数薬剤併用によるBNCTの生物学的効果の解析研究に取り組んでおり、本研究では複数薬剤併用時の効果安全性の予測モデルの確立と線量計画への反映から社会実装を目指す。
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研究実績の概要 |
BNCTは生物学的にがん細胞を標的とする粒子線治療である。がん細胞を確実に死滅しうる線量を細胞レベルで付与できる本治療法は、「新たながん治療の選択肢」として期待されている。加速器型中性子源とホウ素薬剤BPAを用いる脳腫瘍の治験では良好な成績を示し、本領域の最先端を担ってきた。複数薬剤併用のマルチターゲット型NCTの基礎・臨床研究は、その治療コンセプトが広く受け入れられ国内外における創薬研究へ大きな影響を与えてきた。申請者らは複数薬剤併用によるBNCTの生物学的効果の解析研究に取り組んでおり、本研究では複数薬剤併用時の効果安全性の予測モデルの確立と線量計画への反映から社会実装を目指す。今年度はリアルタイムモニタリング装置を用いて放射線治療後の細胞挙動ならびに放射線抵抗性細胞株の抽出を試み、放射線耐性株と感受性親株の比較検討を実施した。がん放射線生物学で殺細胞効果として分類される回復不可能な即時効果と回復を加味した遅発性効果の分割と各々における係数抽出を行っている。次年度以降に中性子照射で実施する複数薬剤併用下での生物学的効果の解析への応用を模索している。同時に動物モデルを用いて複数薬剤併用の生物学的効果を確認し、既存ホウ素含有薬剤であるBPAを基軸にアルブミン輸送系を利用するマレイミド製剤(MID)のほか、異なるアミノ酸輸送系を標的とした新規薬剤の併用効果を確認している。その差分を説明し得る係数(コンビネーションインデックス)を用い、線量計画の妥当性を生存期間から検証していく見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高線エネルギー付与(LET)下での増感作用を有する薬剤の多剤併用におけるコンビネーション・インデックス (CI) 算出の基礎となる係数が順調に絞り込めており、次年度実施の中性子照射実験においてBNCTにおけるCI算出は可能な見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
高線エネルギー付与(LET)下での増感作用を有する薬剤の多剤併用におけるコンビネーション・インデックス (CI) 算出の目標は細胞レベルでは到達可能であり、続く動物モデルでの検証に関して継続的な取り組みを開始した。
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