研究課題/領域番号 |
23K27733
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補助金の研究課題番号 |
23H03042 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大田 浩 京都大学, 医学研究科, 准教授 (50391892)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2026年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 卵原細胞 / 卵子 / 卵胞 / ヒト / 培養 / 原始卵胞 / 卵子形成 / 卵巣 / 卵母細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の卵子形成は発生初期に運命決定される始原生殖細胞を起源とし、生殖巣へ到達後、雌雄の性決定がなされ、生後の性成熟に伴い配偶子形成が開始される。本研究ではヒトの卵巣(生殖巣)組織を用い、原始卵胞から卵子へ誘導可能な培養法の確立を目指し、さらにその培養系を用いてヒト卵原細胞から卵子への培養法を確立する。本研究が達成されることにより、ヒトの卵子形成機構が明らかとなるのみならず、将来的にヒト始原生殖細胞様細胞からの卵子形成誘導、新たな不妊治療の確立など幅広い分野において重要な知識基盤を形成することが可能となる。
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研究実績の概要 |
始原生殖細胞(primordial germ cell; PGC)は、将来の精子や卵子の起源となる細胞である。申請者らは試験管内においてマウス多能性幹細胞からPGC様細胞(PGC-like cell; PGCLC)の分化誘導系を確立し、正常な産仔へ発生可能な精子や卵子を得る事に成功してる。しかしながら、ヒトを含む霊長類においては原始卵胞から卵子へと試験管内で培養すること自体が極めて難しく、研究を進める上で大きな障壁となっている。本研究課題ではヒトの卵巣組織を用いて、まず、原始卵胞から卵子へ誘導可能な培養法の確立し、さらに、より未分化な卵原細胞から卵子への培養系の確立を目指す。 24年度はまずヒト卵巣組織を用いて、培養方法、基礎培地、サイトカイン、小分子化合物等、あらゆる培養条件の検討を行った。その結果、低効率ではあるが、ヒト原始卵胞をある程度の大きさの卵母細胞まで発育させることのできる培養条件を見出している。さらに、培養により得られた卵母細胞は対応する生体の卵母細胞と同様の卵母細胞マーカーを発現していることを確認した。今後、更なる培養系の検討を行い、効率および発育の改善を試み、卵子への培養系の確立を目指す。 本研究が達成されることにより、ヒトの卵子形成機構が明らかとなるのみならず、将来的にヒトPGCLCからの卵子形成誘導、新たな不妊治療の確立など幅広い分野において重要な知識基盤を形成することが可能となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒト卵巣組織を用いて培養条件の検討を行う体制が整い、ヒト原始卵胞を一定程度の大きさの卵母細胞まで培養できているため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きヒト卵巣組織を用いて培養系の改善を試みる。また、培養により得られた卵母細胞の性状解析についても順次行っていく。
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