研究課題
基盤研究(B)
上咽頭癌とEpstein-Barr ウイルス(EBV)の病因論的解析において血中EBV抗体価の上昇およびEBV-DNA増加は上咽頭癌発癌の最上位リスクファクターである。上咽頭癌においてEBV潜伏感染が維持されているならばEBVは細胞内に存在しても細胞外には放出されず血中EBV-DNAの起源について説明がつかない。本申請では、上咽頭癌細胞にEBVが発見されて50年間未解明なウイルス学の定説と実臨床で耳鼻咽喉科・頭頸部外科医が遭遇する現象の乖離、すなわち、EBV感染細胞におけるウイルス複製とがん化という相反する生物学的命題にアプローチする。そして臨床的に有効なウイルス複製誘導療法確立を目指す。