研究課題/領域番号 |
23K27787
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補助金の研究課題番号 |
23H03097 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
三浦 雅彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (10272600)
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研究分担者 |
戒田 篤志 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (40632097)
野島 瞳 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 特任助教 (40878203)
岡田 隆平 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60806454)
中村 伸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70323699)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 口腔がん / 線維化 / 口腔癌 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔がん、特に舌がんにおいて、肉眼的に内向性に増殖するタイプは、表在性、外向性よりも予後不良因子として知られるが、いまだ有効な治療法は開発されていない。本研究では、申請者らの先行研究で得られた内向性舌がんに特異的に発現する遺伝子に注目し、遊走能や間質の線維化等を亢進する候補遺伝子を絞り、口腔がん細胞株に高発現させ、内向性腫瘍の特性を強く反映したマウス腫瘍移植モデルの作製を試みる。次に、このモデルにおいて低酸素状態やがん関連線維芽細胞、免疫の抑制状態について検証するとともに、α線源を利用した小線源治療や光免疫療法といった新規治療法が有効かについても検討を加える。
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研究実績の概要 |
昨年度は、線維化を亢進させるための因子をスクリーニングする手法として、東工大で開発されたヒトI型コラーゲンを可視化できるようにエンジニアリングされたシステムを利用した。可視化タンパク質をコードするcDNAをヒトI型コラーゲンプロモーターでドライブするようにNIH3T3細胞に導入され、コラーゲンの発現が亢進すると、まず細胞内でプレプロコラーゲンに含まれるGFPとmCherryが上昇し、それがプロセシングを受けてGFPのみを含むプロコラーゲンが分泌される。したがって、コラーゲンを分泌させる因子があると、培養液中に分泌されたGFPの蛍光量を測定することで定量可能となり、スクリーニングに利用できる。そこで、まず、数種類の口腔癌細胞株を1%血清培地で培養し、そのコンディションメディウム(CM)をこのシステムにかけた。GFPが有意に上昇した細胞株のCMを180種類のサイトカインアレイにかけ、GFPが上昇しなかったCMと比較して、2倍以上に上昇したサイトカインを選択した。興味深いことに、我々が求めた内向型舌癌特異的に発現が上昇していた遺伝子群と共通する因子はほとんどなかった。前者、並びに後者から、さらに文献的にコラーゲンの架橋形成に重要な因子からいくつかを選択し、口腔癌細胞株に過剰発現させ、その性質を検討している。また、白血病の薬として開発されたAm80という合成レチノイドが、がん関連線維芽細胞(CAF)を悪玉から善玉に変化させ、腫瘍を軟化させ得ることが膵臓癌の基礎研究で報告されたことから、Am80を用いた実験も、同時に開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
東工大の田中博士との共同研究により、コラーゲン分泌のスクリーニングシステムを利用できるようになったことは、大変有意義であった。その結果いくつか有望な候補因子が抽出された。文献的検索も含め、昨年度の研究により、コラーゲン発現を高める、あるいは架橋形成を亢進させる因子の候補が得られ、すでにいくつかの因子を口腔癌細胞に過剰発現させる事に成功している。今年度は、それらの性格づけをするとともに、ヌードマウスに移植した際、線維化が本当に亢進しているかを確認する。単一因子のみならず、複数因子を同時発現した時についても検討を加え、強い線維化を示す細胞株の樹立を目指す。Am80という線維化を緩和するという性質が、口腔癌でも起こり得るのかについて検討を加える。
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今後の研究の推進方策 |
高度に線維化を示す口腔癌細胞株の樹立とともに、Am80mを用いた線維化の緩和が口腔癌でも見出せるかについて検討を進める予定である。また、CT画像のテクスチャー解析、唾液細菌叢に関する研究も進行中であり、継続して実験を進める。
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