研究課題/領域番号 |
23K27924
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補助金の研究課題番号 |
23H03234 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
工藤 恵子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (60453958)
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研究分担者 |
阪東 美智子 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (40344064)
岩本 里織 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (20321276)
佐藤 剛 東京都市大学, 環境学部, 教授 (00468406)
森山 潤 東京医療保健大学, 看護学部, 助教 (00781551)
高橋 郁子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (40379946)
猪股 久美 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (90464784)
平川 美和子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (50775244)
道木 恭子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (60602480)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2025年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 見取り図 / アイトラッキング |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの調査で、在宅生活ニーズの把握や多職種連携で見取り図を活用することが効果的であるとされてきた。しかし、実際に見取り図を見るとき、何に着目してどのようにアセスメントしているのか、職種や経験による違いはあるのかを可視化した研究は行われていない。見取り図を作成する前提となる家庭訪問においても同様である。 今回はアイトラッカーを用いて、見取り図活用や家庭訪問の場面における観察者の視線を可視化することで、職種やこれまでの経験による違いを明らかにする。さらに熟練者の視線や視点を具体的に提示することで、それを用いた教育教材を制作することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、当初、家庭訪問や事例検討会場面等でのアイトラッキング調査におけるデータ収集は、委託で行うことを想定していた。しかし今後の調査を進める上での利便性と経費節約の点から、アイトラッカーを購入し、自分たちでデータ収集を行うことに計画を変更した。そのため、今年度は必要最低限の備品を購入し、試行調査を行うに留まった。 一つ目の試行調査として、家庭訪問を想定し、実習室の一区画を居室に見立て、ベッドに臥床する対象者を観察する調査を実施した(使用機材、Tobii Pro グラス3)。観察者(熟練看護師)の視線をゲイズプロットおよびヒートマップで記録した。ゲイズプロットではベッドに臥床する人物とその周辺に視線が移動している様子がわかった。一方、ヒートマップは人物の顔に集中しており、顔を注視する時間が多いことがわかった。この結果は、熟練者の視線は対象者の顔に集中するという先行研究に類似するものでもあった。しかし使用したグラスが50Hzのものであり、詳細なデータが記録できなかった可能性もある。機材(グラスを50Hzから100Hzに変更するなど)のバージョンアップの検討が提案された。また観察者が移動すると背景も変化し、データをどのようにアウトプットするのかも課題となった。さらに空間の広い家庭訪問場面でのデータ収集の試行は、次年度に実施予定である。 二つ目の試行調査として、ディスプレイ上の画像を見る視線のデータ収集を行った(使用機材、Tobii Pro スパーク)。今回用いた画像は、ベッドサイドに座って食事をする患者のカット絵であった。この方法で、データの収集とアウトプットは可能であることが確認できた。調査に用いる画像を写真や見取り図にすることで、多職種を対象にデータ収集し、比較検討が可能であるのかは、試行してみる必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究初年度のため、交付金の入金以降の機材購入となった。購入後、機材使用のための講習会等を経て、準備が整って試行調査を行ったのが2月以降になってしまった。今年度は試行調査の段階でタイムリミットになり、次年度以降に本格的な調査に入る予定である。
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今後の研究の推進方策 |
計画では、初年度は家庭訪問と事例検討会、二つの場面でアイトラッカーを使っての調査を予定していたが、いずれも試行調査の段階にとどまっている。次年度は、まず、家庭訪問場面の調査の実施を検討する。 実習室で行ったベッドサイドの試行調査を発展させ、入院中の障害者や高齢者を設定し、対象者の状態や病室環境をアセスメントする際の視点を、アイトラッカーで収集する。次に、対象者が退院して在宅生活を送るという想定で、どのように住環境を整えたらよいのか、多職種による訪問調査を行いアセスメントする際の情報収集の視点をアイトラッカーで収集する。以上の調査をまず優先して行う。 家庭訪問調査と並行して、ディスプレ上の画像を用いた調査、多職種による事例検討会での見取り図活用時の視点や視線の分析なども検討する。
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