研究課題/領域番号 |
23K28006
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補助金の研究課題番号 |
23H03316 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
関 泰一郎 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20187834)
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研究分担者 |
細野 崇 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (80445741)
増澤・尾崎 依 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (70614717)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2024年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | PAI-1 / fibrinolysis / sarcopenia / サルコペニア / 線溶系因子 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋量と骨格筋機能は年齢とともに減少し、60歳を過ぎるとその減少は加速する。このような加齢による筋力の低下はサルコペニアと呼称され、その予防は、健やかで活き活きした社会を実現するための最重要課題である。サルコペニアは、骨格筋タンパク質の合成・分解の不均衡と筋再生機能の低下によるが、その詳細は不明である。本研究では、これまでに解明されていない線溶系を中心とした新しいサルコペニア発症メカニズムの解明、機能性食品成分によるサルコペニアの予防について追究する。本研究は、世界の健康長寿先進国としての日本の役割が期待される国際的な視点からも独創性・発展性の高い研究課題の一つである。
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研究実績の概要 |
1. 筋萎縮抑制物質、PAI-1産生抑制物質の探索 骨格筋の脂質クオリティーに影響を与える魚油(Fish Oil)やクリルオイル(Krill Oil)が骨格筋や筋線溶系に及ぼす影響を明らかにしようとした。ラード(Lard)を脂肪源とした高脂肪食(D12451, リサーチダイエット社製)を対照として、D12451の脂質をトリグリセリド体のドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)を豊富に含むFish Oilに置換したFD食、リン脂質体のDHA, EPAを豊富に含むKrill Oilに置換したKD食をC57BL/6Jマウスに給餌し、各種骨格筋遺伝子発現に与える影響を検討した。これら3種の飼料を給餌したマウスの骨格筋重量やPAI-1発現に差はなかったが、FD食は腓腹筋におけるAtrogin-1、Murf-1発現を有意に減少させ、腓腹筋重量を若干増加させる傾向を示した。 2. 筋委縮モデルの構築と生化学的特徴の解析 デキサメサゾン誘発筋委縮モデル、後肢懸垂、坐骨神経切除による廃用性筋委縮モデルにおける筋萎縮と筋線溶系の特徴について基礎的な検討を実施した。各モデルで萎縮する骨格筋の種類に加え、各骨格筋におけるタンパク質合成をSUnSET 法により、タンパク質分解は3-メチルヒスチジン量を指標に測定した。さらに筋萎縮関連遺伝子、線溶系因子の発現についてreal time PCR、Zymographyにより測定し、各モデルの筋萎縮の生化学的な特徴と線溶系の変動について明らかにした。 3. 培養骨格筋細胞における筋萎縮関連因子と線溶系の解析 C2C12筋芽細胞株を用いて、筋タンパク質合成シグナル、ユビキチンリガーゼ系、FOXO発現 、オートファゴソームの発現をqPCR, western blotting によりPAI-1発現と対比して解析し、PAI-1のサルコペニア誘発機構における役割を明らかにするための実験系を構築した。また、線溶系因子が筋分化にともなって変動することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画された内容については、順調に実施できている。特にデキサメサゾンを用いたサルコペニアモデル、後肢懸垂、坐骨神経切除による廃用性筋委縮モデルにおける筋タンパク質合成と分解の特徴については、これらのモデルの特徴を直接対比して明らかにし、従来にない基礎的な知見を提供することができた。
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今後の研究の推進方策 |
サルコペニア抑制作用を有する物質の探索、培養骨格筋細胞を用いたPAI-1の機能解析、PAI-1依存的な発現制御を受ける遺伝子の機能解析、サルコペニア肥満モデルにおける解析など、当初計画された内容について、2024年度も大学院生を主体とした研究協力者と一体となり研究計画を強力に推進していく予定である。
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