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プレシジョン栄養学の実現を目指した経世代エピゲノム栄養学の研究基盤の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K28019
補助金の研究課題番号 23H03329 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関徳島大学

研究代表者

竹谷 豊  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30263825)

研究分担者 増田 真志  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (50754488)
大南 博和  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (90803057)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2025年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2024年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
キーワードリン / エピゲノム / 生活習慣病 / DOHaD説 / 寿命
研究開始時の研究の概要

近年、加工食品や外食の普及に伴い、全世代でのリン過剰摂取の問題が懸念されている。疫学的にもリンを過剰摂取している人では、心血管疾患の発症率や総死亡率が上昇することが報告されている。本研究では、妊娠可能な若年健常女性で妊娠前や妊娠期間中に日常的なリンの過剰摂取があった場合に子供に与える影響について、マウスを用いて検討する。妊娠前や妊娠期間中のリン過剰摂取が、仔マウスに与える影響とその分子メカニズムの解明に取り組む。これらの研究は、食生活が個体に及ぼす影響を理解するために重要であり、これらの取り組みを進めることで、個別化・精密化された栄養管理を実現するプレシジョン栄養学の研究基盤の確立を目指す。

研究実績の概要

妊娠前や妊娠期間中のリン過剰摂取が、仔マウスに与える影響とその分子メカニズムの解明に取り組む。これらの研究は、食生活が個体に及ぼす影響を理解するために重要であり、これらの取り組みを進めることで、個別化・精密化された栄養管理を実現するプレシジョン栄養学の研究基盤の確立を目指す。本研究では、(1)妊娠前および妊娠期におけるリン過剰摂取が仔マウスの成長後に及ぼすエピゲノム変化と栄養素代謝および疾病発症リスクとの関連解明、(2)リン過剰摂取による経世代エピゲノム修飾のメカニズム解明を通じ、新たなリンによるシグナル経路とその生理学的な意義の解明を目指す。
本年度は、10週齢のC57BL/6雌マウスに、高リン食で3週間飼育し、その後交配させるものを妊娠前高リン負荷モデルとする。一方、マウスを交配後に高リン食で飼育したものを妊娠期高リン負荷モデルとし、それぞれ介入後は、母マウスについてはコントロール食のみで飼育し、産まれた仔については、離乳直後からコントロール食のみで飼育し、成長後のエピゲノム変化と栄養素代謝および疾病発症リスクとの関連の解明に取り組んだ。
その結果、妊娠前あるいは妊娠中に高リン食を投与したマウスから産まれた仔は、通常食で飼育したマウスから産まれた仔と比較して、小腸でのリン吸収能が低下していることを見出した。この要因としては、小腸におけるリン酸トランスポーターの発現量の低下の関与が示唆された。一方、生まれた仔を通常食で飼育し10週齢に成熟させた後、高リン食を負荷したところ、妊娠前あるいは妊娠中に高リン食を投与したマウスから産まれた仔では、リン代謝調節ホルモンの反応に異常が見られた。特に、妊娠中に高リン食を投与したマウスから産まれた仔では、腎重量の増加を来すなど、リン負荷に対して脆弱な表現系が見られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

妊娠前および妊娠中のリン過剰摂取の影響をマウスで示すことができた。また、トランスクリプトーム解析にも取り組み、表現系との関連についても検討を進めることができている。一方、メタボローム解析やメチル化解析の検討が遅れていることから、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

2年目、3年目で、仔マウスのメタボロームおよびメチル化解析を進め、経世代エピゲノム修飾とその代謝など個体への影響を詳細な解析を進める。また、仔マウスの寿命に及ぼす影響について、さらに個体数を増やして検討を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Elevated luminal inorganic phosphate suppresses intestinal Zn absorption in 5/6 nephrectomized rats.2024

    • 著者名/発表者名
      Okumura Y, Abe K, Sakai S, Kamei Y, Mori Y, Adachi Y, Takikawa M, Kitamura A, Ohminami H, Ohnishi K, Masuda M, Kambe T, Yamamoto H, Taketani Y.
    • 雑誌名

      Am J Physiol Renal Physiol.

      巻: 326(3) 号: 3 ページ: F411-F419

    • DOI

      10.1152/ajprenal.00310.2023

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dietary phosphate disturbs of gut microbiome in mice2023

    • 著者名/発表者名
      Oda Naoko、Sugihara Kohei、Uebanso Takashi、Ohminami Hirokazu、Ohnishi Kohta、Masuda Masashi、Yamanaka-Okumura Hisami、Taketani Yutaka
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition

      巻: 73 号: 3 ページ: 221-227

    • DOI

      10.3164/jcbn.23-9

    • ISSN
      0912-0009, 1880-5086
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 妊娠中の食餌性リン負荷が仔に及ぼす影響について2024

    • 著者名/発表者名
      林下菜奈、竹原和可子、滝川真輝、大南博和、増田真志、竹谷豊
    • 学会等名
      第8回日本CKD-MBD学会学術集会・総会、福岡
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 急性炎症時における腎臓におけるビタミン D 代謝と FGF23 遺伝子発現の調節2023

    • 著者名/発表者名
      山本浩範、池田翔子、石黒真理子、増田真志、武田英二、岩野正之、竹谷豊
    • 学会等名
      日本ビタミン学会第75回大会、仙台
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] レチノイン酸によるリポファジーへの影響2023

    • 著者名/発表者名
      森優樹、増田真志、Nguyen The Ahn、大西康太、大南博和、濱田広一郎、竹谷豊
    • 学会等名
      日本ビタミン学会第75回大会、仙台
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 慢性腎臓病モデルマウスの腎臓内ビタミン A 代謝調節機構2023

    • 著者名/発表者名
      山本菜摘、増田真志、足立雄一郎、春本恵里花、野邊悠太郎、大南博和、山本浩範、竹谷豊
    • 学会等名
      日本ビタミン学会第75回大会、仙台
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 健康と疾患を制御する精密栄養学2023

    • 著者名/発表者名
      竹谷豊、増田真志、大南博和
    • 総ページ数
      199
    • 出版者
      羊土社
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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