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加齢に伴う皮膚局所内分泌系の変容により引き起こされる加齢性皮膚疾患の分子機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K28029
補助金の研究課題番号 23H03339 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

原口 省吾  昭和大学, 医学部, 講師 (20592132)

研究分担者 スルチョードリ ビシュワジット  九州大学, 基幹教育院, 准教授 (00535453)
佐竹 炎  公益財団法人サントリー生命科学財団, 生物有機科学研究所・統合生体分子機能研究部, 主幹研究員 (20280688)
石川 紘司  昭和大学, 医学部, 講師 (40794946)
坪井 貴司  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80415231)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
キーワード表皮幹細胞 / 毛包幹細胞 / ステロイド / 加齢 / 老化 / 皮脂腺 / 性腺 / 性ホルモン / 加齢変化
研究開始時の研究の概要

加齢に伴う性腺機能の低下は、生殖腺の性ステロイド合成量の低下を引き起こす。この変化は、男性型あるいは女性型の更年期障害というかたちで体の不調を引き起こす。さらに加齢が進むと様々な臓器や組織において組織老化や細胞老化が進むことで、臓器間の機能連携に不具合が生じ、高齢者特有の疾患の発症や加齢性の機能低下(老化)として現れる。この更年期や高齢時の臓器間のインバランスが皮膚機能に引き起こす変化を、内分泌機能と幹細胞機能に着目して解析を実施し、高齢者の皮膚疾患や難治性の皮膚疾患の病態解明・治療法開発を目指す。

研究実績の概要

高齢時には皮膚局所内分泌系の恒常性維持機構が破綻し、それが高齢者の難治性皮膚疾患の発症・増悪に関わることを理解するための基盤となる研究を進めている。研究実施するにあたって着目している因子は二つあり、一点目は皮脂腺機能であり、もう一点は表皮で産生される新規ヒト皮膚ホルモンである。
皮脂腺は全分泌という独特の機能をもつ皮脂腺細胞から形成されており、合成される脂質成分が加齢により変化することが知られている。加齢に伴う皮脂分泌低下による皮脂欠乏症を呈する場合もあるが、一方で皮脂分泌が亢進し脂漏性皮膚炎を引き起こす場合も多く、細胞レベルでみると顕著な機能低下や細胞老化は示さない。この皮脂腺が加齢に伴う性腺機能の低下、性ホルモンレベルの低下に応答し、機能異常を示すことが高齢者の難治性皮膚疾患に関与すると考え実験を実施し、皮脂腺細胞の分泌物が毛包幹細胞や表皮幹細胞機能を抑制的に制御することを発見した。
表皮の新規ホルモンに関しては、表皮特異的ノックアウトマウスでの解析を進め、表皮幹細胞の細胞周期に影響を及ぼし、表皮形成の破綻に関与する可能性を見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高齢時の皮脂腺機能異常により表皮幹細胞や毛包幹細胞にどのような変化が引き起こされるのかを明らかにするために、幹細胞に発現する皮脂腺分泌因子の受容体Xのノックアウトマウスを作製し、繁殖を進めている。同時に哺乳類細胞株を用いた解析により、皮脂腺分泌因子の受容体Xの過剰発現系、ノックダウン系を用いて細胞生物学的レベルでどの様な機能変化が引き起こされるのかを解析している。
表皮の新規ホルモンを表皮特異的ノックアウトマウスで表皮の肥厚が観察されたことから、なぜ新規皮膚ホルモンのノックアウトが表皮の肥厚を引き起こすのか、翻訳開始関連因子に着目して解析を進めている。また、新規ホルモンを表皮特異的ノックアウトマウスでは色素異常様の表現型を示した。そこでメラニン産生細胞株に新規皮膚ホルモンを添加したところ、メラニン産生量が増加した。

今後の研究の推進方策

幹細胞に発現する皮脂腺分泌因子の受容体Xのノックアウトマウスを作製し、どの様な表現型が現れるのかを解析する。もし、顕著な変化が見られない場合は、性ホルモンの合成阻害や投与により皮脂腺細胞を刺激し解析を実施する。
皮脂腺分泌因子の受容体Xの過剰発現系、ノックダウン系を用いて細胞生物学的レベルでどの様な機能変化が引き起こされるのかを解析している。標的としている因子が細胞内で、どのぐらいの時間で、どのような変化を引き起こすのか等、不明な情報が多いが時間依存的な変化を順次解析する。
なぜ新規皮膚ホルモンのノックアウトが表皮の肥厚を引き起こすのか、翻訳開始関連因子に着目して解析を進めている。リボソームに関連していることを示すデータが得られたことから、リボソームプロファイリングによる解析を計画している。
メラニン産生細胞株に新規皮膚ホルモンを添加したところ、メラニン産生量が増加したが、これがメラニン産生経路のどのステップに作用しているのかを解析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] University of California, Berkeley(米国)

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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